過去形と現在完了形の第二弾。
今日は過去形と現在完了形における4つの基本パターンを学び、
穴埋め問題に強くなる内容のWEB授業をお送りいたします。
<https://www.youtube.com/embed/QgKNXsshF1M
5秒問題に挑戦!
さぁ、今日も恒例の問題を解くところから始めようか。
以下の問に答えて欲しい。
[問題] 出題:駒沢大学
括弧内の穴を埋めて文を完成させなさい。
It ( ) more than five years since I last saw him.
①was
②has passed
③is
④is passed
松田塾長:
5・・4・・3・・2・・1・・。
はい、そこまで!
じゃあこの問題の正解を教えてくれるかな?
生徒:
前にやった過去形と現在完了の問題ですね。
“since I last saw him”が文末にあるのが今と関係がありそうなので
②の”has passed”が正解ではないでしょうか?
松田塾長:
現在完了のポイントを覚えていたことは素晴らしいが不正解だ。
多くの人は同じように②番だと間違えてしまう。
今日は「過去形と現在完了」の第二弾。
過去形と現在完了を使った文のパターンを勉強するぞ。
生徒:
よろしくお願いします!
…。
ところで塾長、ここまでスルーしていますけど
このページのサブタイトルが気になるのですが。
松田塾長:
よく気づいたな。
今回の問題文は少しドラマチックな内容だ。
だから今日はサスペンス調で授業を行うぞ。
問題の解説①
松田塾長:
解説する前にこのドラマチックな日本語文を4通りの英文にしてみよう。
以下の日本語文を4つの英文に訳しなさい。
「彼は5年前に死んだ。」
①
②
③
④
生徒:
ははーん。サブタイトルはこれの伏線だったんですね。
なるほど。
実に面白い。
灰色の脳細胞を持った私におまかせください。
松田塾長:
あ、あぁ。
(アガサクリスティの推理小説「名探偵ポアロ」を読んでいるのか…)
生徒:
謎は全て解けました。
彼は5年前に死んでいる…。
すなわち、5年前に彼は亡くなったということ。
つまり答えはこの通りです!
生徒の回答:
①He died 5 years ago.
②He is died 5 years ago.
③He was dead 5 years ago.
④He died 5 years ago.
松田塾長:
不正解だ。
しかも言い直す意味ないだろそれ。
それにしても無茶苦茶な英文だな。
そもそも”He died 5 years ago”が2つ入ってるじゃないか。
生徒:
はい。これしか分かりませんでしたので。
松田塾長:
諦めるなよ。
生徒:
塾長、これ本当に4通りも訳せるんですか?
松田塾長:
訳せるぞ。
この4通りの訳が今日のポイントになるんだ。
じゃあ、まず”die”という単語を辞書で引いてみよう。
生徒:
はい。出てきました。
松田塾長:
単語を辞書で引いたらまず「発音記号」から見るようにしよう。
“dάɪ”と書いてあるよな。
発音記号を見る上で大事なのは母音を覚えることだ。
これらはそれぞれ、a(ア) i(イ) u(ウ) e(エ) o(オ)と発音する。
まずはこれらを覚えよう。
だから”dάɪ”は「ダイ」と発音する。
生徒:
分かりました。まずは発音記号から見るようにします。
松田塾長:
そして次に「品詞」を見よう。
「動詞」と書いてあるよな。
その後、最後に「意味」を見るようにしよう。
意味は「死ぬ」と載っているね。
このように必ず「発音記号」「品詞」「意味」の順番で
見る習慣をつけるように。
じゃあ同じように”dead”を辞書で引いてみよう。
生徒:
はい。
発音記号は「déd(デッド)」、品詞は「形容詞」、意味は「死んでいる」となっています。
松田塾長:
そうだ。
ここで今から言うことを覚えてほしい。
“She is smart”
“She is tall”
“She is beautiful”
これらの文の共通点は何だと思う?
生徒:
彼女はとても素敵な女性だということです。
松田塾長:
そういうことじゃない。
これらの共通点は「be動詞の後ろは形容詞」ということを覚えておくように。
つまり、”Smart”,”Tall”,”Beautiful”の品詞は形容詞ということだ。
もう一度戻ろう。
“dead”は形容詞だったよな?
だから”dead”の前には必ずbe動詞がくる。
そうすると”be dead”となり、意味は<死んでいる>になる。
生徒:
「be動詞の後ろは形容詞」ということですね。
この事が4通りの英訳と関係あるのですか?
松田塾長:
関係ある。超重要だ。
今から”die(動詞)”と”be dead(形容詞)”を使って4通りの文を作っていくぞ。
この図を覚えているか?
松田塾長:
これは現在形、過去形、現在完了の意味を説明している図だったよな。
※詳しくは「過去形と現在完了の問題を5秒で簡単に解く方法」をご覧ください。
生徒:
覚えています。
現在形は「変わらないこと」、
過去形は「今と全く関係ない話」、
現在完了は「過去から今までのつながりのこと」でしたよね。
松田塾長:
その通り。
じゃあ”die(動詞)”を使って過去形で文を作ってみよう。
そうすると普通に”①He died 5 years ago”となるよな。
あるいは、「彼は5年前から今もずっと亡くなったまま」という考えもある。
つまり現在完了を使って文を作れるということだ。
そうすると”②He has been dead for 5 years”となる。
または、「彼が亡くなってから5年が過ぎた」という考え方も出来る。
つまり現在完了にして、”Pass(過ぎる)”という動詞を使うことで
“③Five years have passed since he died”ともなる。
そして、話す時に一番使われるのは以下の文だ。
“④It has been 5 years since he died”
これは”④It is 5 years since he died”とも言い換えることが出来る。
塾長板書:5秒で解くための重要ポイント
松田塾長:
この4通りをこの順番で覚えることが重要だ。
じゃあ、冒頭の問題の答えを見る前にこれらの問題を解いてみよう。
練習問題に挑戦!
[練習問題①] 出題:東北学院大学
次の2つの英文がほぼ同じ意味に成るように( )に適語を入れなさい。
(a)It is three years since he died.
(b)He ( ) ( ) ( ) for three years.
[練習問題②]出題:東海女子大学
次の2つの英文がほぼ同じ意味に成るように( )に適語を入れなさい。
(a)He died ten years ago.
(b)Ten years ( ) ( ) since he died.
[練習問題③]出題:鶴見大学
次の2つの英文がほぼ同じ意味に成るように( )に適語を入れなさい。
(a)Jane came to our town three years ago.
(b)Three years ( ) ( ) ( ) Jane came to our town.
練習問題の回答
松田塾長:
どうだ?解けたかな?
生徒:
分かりました!
①は(b)の型が適用されるので答えは
現在完了の”He has been dead for three years.”になります。
②は(c)の型が適用されるので答えは
現在完了の”Ten years have passed since he died.”になります。
③も②と同じで(c)の型が適用されるので答えは
現在完了の”Three years have passed since Jane came to our town.”が正解です!
松田塾長:
その通りだ!
松田塾長:
完璧だよ。
じゃあこれらを踏まえて冒頭の問題に戻ってみよう。
問題の解説②
[問題] 出題:駒沢大学
括弧内の穴を埋めて文を完成させなさい。
It ( ) more than five years since I last saw him.
①was
②has passed
③is
④is passed
松田塾長:
よーし、じゃあその勢いでこの問題も完璧に答えてくれ!
生徒:
はい!任せて下さい!
この問題の括弧内の答えは全てお見通しだ!
答えは②!
②の”has passed”です!
松田塾長:
不正解だ。
ていうか冒頭と同じ間違えじゃないか。
生徒:
しまった!
松田塾長:
いいか。この括弧の穴埋めが出来て終わりじゃないんだ。
よく括弧の穴埋めしただけで、もう分かった気になっているやつがいるけど、
4通りのパターンを全て覚えて初めてクリアしたことになる。
この4通りのパターンを何度も何度も書いて覚える練習をしなさい。
「小さなことを積み重ねることでいつの日か信じられないような力を出せるようになる!」
生徒:
そうですよね…。
僕はすっかり分かった気になっておごっていました。
とても恥ずかしい。
本当に「穴があったら埋めたい」気分ですよ。
松田塾長:
埋めてどうする。
それを言うなら「穴があったら入りたい」だろ。
生徒:
いっけね!
答えは③の”it is”ですね!
松田塾長:
その通りだ!
(d)の型が適用されるので正解は、
“It is more than five years since I last saw him.”
となる。
(d)の型が適用されるということは、
“It has been more than five years since I last saw him.”
も正解になるので合わせて覚えておくようにしよう。
生徒:
(d)の型は2種類適用出来るんでしたよね。
理解出来ました。
あとはしっかりこの4つの型を覚えてきます。
ありがとうございました!
松田塾長:
この授業の続きが気になったらリオンの無料体験会に参加してみよう!
それでは次回のWEB授業でまたお会いしましょう。
さようなら!
今日の授業のまとめ
・過去形と現在完了形には4つの基本パターンがある。
・基本の4パターンは①a②b③c④dの順番で必ず覚える。
・辞書は①発音記号②品詞③意味の順で確認する。
・be動詞の後ろは形容詞がくる。
松田塾長、今日の格言
「小さなことを積み重ねることでいつの日か信じられないような力を出せるようになる」
~野茂英雄~
何かを得ようと思ったら、毎日毎日、繰り返しやる!
そうやらないとうまくならないし、成果が出ない!
プロフィール
松田 貴盛
リオン塾長
千葉県出身。小学校から高校卒業まで市原市で過ごし、高校卒業後は映画監督を目指しアメリカに単身留学。4つの州を1人渡り歩き、カリフォルニア州立大学ロングビーチ校を卒業。その後、2年ほどLongBeachテレビ局のカメラマンとして従事する傍ら、グレイシー柔術道場に通う。アメリカで役者も経験。2005年に帰国後、大手進学塾で英語講師として活躍。8年間のアメリカ留学で培った英語力を武器に、わずか3ヶ月でトップ講師に登りつめる。2010年12月より「英語進学塾リオン」を経営、また、“朝日奈こうや”の芸名で俳優業も続け、テレビ朝日「検事・朝日奈耀子」シリーズに6年間出演中。人生をかけて勝負している生徒以上に、常に挑戦し続けている事で、生徒と教師の信頼関係が本当に強いものとなることを提唱。教師の育成にも全力で取り組んでいる。
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