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英語の比重は日程によって20%から43%まで変わる
高橋 青山学院大学のコミュニティ人間科学部を受けたいと思っているんですが、英語ってどのくらい大事なんですか?
松田塾長 結論から言うと、2027年度入学者選抜では、英語の比重が日程や型によって約20%から約43%まで変わります 。全学部日程なら英語150点÷350点で約42.9%、個別学部日程なら英語100点÷300点で約33.3%、共通テスト利用の5科目型だと英語100点÷500点で20.0%です。
高橋 えっ、同じ学部なのに20%から43%まで差があるんですか!?
松田塾長 そうなんです。しかも、数字を知るだけでは足りません。大事なのは、自分が受ける日程で英語が何点分あって、合格した人たちは全体の何割を取っていたのか、というところまで見ることです。
高橋 合格した人の得点まで分かるんですか?
松田塾長 青山学院大学は、2026年度の入学者選抜結果として、日程ごとの倍率と合格最低点を公表しています。この記事では、2027年度の入学者選抜概要と日程表、2026年度の入学者選抜結果、それに2026年度全学部日程の英語の出題意図・解答例・試験問題という、大学が公表している資料だけをもとに話を進めますよ。
高橋 予備校のデータではなくて、大学の公式資料なんですね。それなら安心して読めそうです!
松田塾長 はい。大学が公表していないこと、たとえば大問ごとの配点や英文の語数は、書かれていない前提で話します。確認できた範囲だけを、確認できた形で伝える のがこの記事のルールです(笑)。
2027年度の入試の全体像と日程
高橋 まず、コミュニティ人間科学部ってどんな学部で、何人くらい募集しているんですか?
松田塾長 コミュニティ人間科学部コミュニティ人間科学科は、地域社会の課題に向き合い、さまざまな地域活動にも積極的に取り組む人を求める学部です。アドミッションポリシーには、国語・地理歴史・公民・数学・理科・英語などについて高校卒業相当の知識を持っていること、地域社会の多様な状況を的確に把握して柔軟に考えられることが挙げられています。募集人員は、一般選抜の個別学部日程が約34名、全学部日程が約50名、共通テスト利用が全科目型の合計で約12名です。
高橋 入試方式が3つあるんですね。日程はそれぞれいつですか?
松田塾長 2027年度の日程表だと、共通テスト利用は2027年1月16日(土)・17日(日)に共通テストを受けて、合格発表が2月18日(木)です。全学部日程は2月7日(日)が試験で、合格発表は2月15日(月)。個別学部日程は2月11日(木)の午前に試験があり、合格発表は2月17日(水)です。
高橋 個別学部日程って、午前だけなんですね。
松田塾長 日程表では「AM」、つまり午前に1時限分の試験を実施する区分になっています。出願の締切も整理しておきましょう。
方式
Web出願登録期間
書類の郵送必着
試験日
合格発表
入学手続締切
個別学部日程(約34名)
1月6日(水)〜1月20日(水)23時00分まで
1月22日(金)
2月11日(木) 午前
2月17日(水)
2月24日(水)
全学部日程(約50名)
1月6日(水)〜1月18日(月)23時00分まで
1月21日(木)
2月7日(日)
2月15日(月)
2月22日(月)
共通テスト利用(約12名)
1月6日(水)〜1月15日(金)23時00分まで
1月19日(火)
1月16日(土)・17日(日)
2月18日(木)
2月25日(木)
高橋 共通テスト利用の出願は、共通テストの前日までなんですね!
松田塾長 そこは見落としやすいところです。共通テストの結果が出る前に出願を済ませる必要があるので、「共通テストの出来を見てから出願を決める」という動き方はできません。全学部日程と個別学部日程は共通テストの後に出願締切が来るので、結果を見て判断する余地がありますが、締切は1月18日と1月20日です。日程表を手帳に書き込んでから、受ける方式を決めてください。
高橋 日程が近いと、体力的にもきつそうです!
松田塾長 2月7日の全学部日程の4日後に、2月11日の個別学部日程があります。両方受けるなら、全学部日程が終わったあとに論述の練習へ気持ちを切り替える時間が必要になります。このあと、方式ごとの配点を見ていきましょう。
英語の配点と比重を方式別に整理する
高橋 英語の配点を、方式ごとに表で見せてもらえますか?
松田塾長 もちろんです。2027年度入学者選抜概要の配点を、英語の比重まで計算して並べますね。
方式
英語
国語
その他
満点
英語の比重
全学部日程
150点(80分)
100点(70分)
地歴公民または数学100点(60分)
350点
約42.9%
個別学部日程
100点(共通テスト英語200点を換算)
100点(共通テスト国語200点を換算)
論述100点(60分)
300点
約33.3%
共通テスト利用 3科目型
200点
200点
地歴公民・数学・理科・情報から1科目100点
500点
40.0%
共通テスト利用 4科目型
200点
100点(200点を換算)
上記の選択科目から2科目200点
500点
40.0%
共通テスト利用 5科目型
100点(200点を換算)
100点(200点を換算)
上記の選択科目から3科目300点
500点
20.0%
高橋 共通テスト利用だけでも、型で英語の比重が40%と20%に分かれるんですね。
松田塾長 そこが面白いところですよ!英語が得意で点を取りたいなら、英語が200点ある3科目型や4科目型が活きます。逆に、英語に不安があって理科や社会で勝負したいなら、英語が100点に抑えられる5科目型の方が戦いやすくなります。自分の得意科目から逆算して型を選べる のが共通テスト利用の特徴です。
高橋 個別学部日程の英語は100点ということは、英語の筆記試験は出ないんですか?
松田塾長 概要の表では、個別学部日程の英語は共通テストの「英語(リーディング、リスニング)」を使い、満点200点を100点に換算すると書かれています。独自問題として課されるのは論述で、英語の筆記試験を別に受ける形ではありません。個別学部日程で英語に使う時間は、共通テスト対策にそのまま重なる と考えてください。
高橋 全学部日程は、英語150点で一番重いんですね。
松田塾長 全学部日程は、英語・国語・地理歴史公民または数学の3科目で、英語が全体の約43%です。点数の取りやすさという意味でも、英語で差がつく入試になっています。ただし、数字を見るだけだと「英語が大事」で終わってしまいます。次は、実際の出題がどんな形なのかを見ていきましょう。
全学部日程の英語は4つの大問・40問(2026年度に公表された内容)
高橋 英語の大問構成は、どのくらい分かっているんですか?
松田塾長 ここは、大学が公表している2026年度の資料で確認できました。青山学院大学は、一般選抜の全学部日程の英語について、試験問題、解答例、出題意図をPDFで公開しています。2027年度の概要では試験時間が80分、配点が150点で、2026年度の解答例は「マーク式の正解」として、設問番号1番から40番までの全40問が公表されています。
高橋 40問がすべてマーク式なんですね。大問はいくつに分かれているんですか?
松田塾長 4つです。出題意図には、大問Ⅰが歴史文化系の解説文の読解、大問Ⅱが科学技術系の解説文の読解、大問Ⅲが文法問題で、Part 1が誤りのある箇所を選ぶ形式、Part 2が空所に適切な語句を補う形式、大問Ⅳが対話文でイディオムの意味を選ぶ形式と書かれています。公開されている問題冊子の指示文を見ると、大問Ⅰは本文の内容から考えて下線部に入れるのに最も適切なものを選ぶ10問、大問Ⅱは英文の空所に入れるのに最も適切なものを選ぶ15問でした。
大問
内容(出題意図の記載)
解答番号
設問数
Ⅰ
読解 歴史文化系の解説文。内容から考えて最も適切な選択肢を選ぶ。読解力と理解力
1〜10
10問
Ⅱ
読解 科学技術系の解説文。空所に入れる語句を選ぶ。主題や流れを捉える力、語彙・文法・語法
11〜25
15問
Ⅲ
文法 Part 1は誤り指摘、Part 2は空所補充
26〜35
10問(5問+5問)
Ⅳ
対話文 イディオムの意味を文脈から選ぶ
36〜40
5問
高橋 読解が2題で25問、文法と対話文で15問と考えると、読解の比率がかなり高いですね。
松田塾長 設問数の上ではそうです。ただ、大問ごとの配点は公表資料に書かれていません 。仮に40問が同じ配点だとすると1問あたり3.75点という計算になりますが、これはあくまで目安の計算で、実際の配点を示すものではありません。同じように、英文の語数も、公開されている試験問題のPDFでは長文が著作権の都合で省略されているため、確認できていません。
高橋 書かれていない数字は使わない、というのは頼もしいです!時間の使い方はどう考えればいいですか?
松田塾長 80分で40問なので、単純計算で1問あたり2分です。ただ、文法や対話文は短時間で答えられますから、その分を長文に回せます。これは私の提案する目安ですが、大問ⅢとⅣの15問を15分から20分、大問ⅠとⅡの25問を55分前後、見直しを5分から10分、という配分から練習を始めてみてください。
高橋 文法や対話文を先に解いて、長文に時間を残す作戦ですね(笑)。
松田塾長 はい。ただし、この構成は2026年度のものです。2027年度の全学部日程が同じ構成だと決まっているわけではないので、最新の過去問と出題意図は、大学の「一般選抜における解答又は解答例及び出題意図・問題」のページで確認してください。それでは、大問ごとの特徴を見ていきましょう。
大問ごとの攻略の考え方
高橋 大問Ⅰの歴史文化系の読解は、どう対策すればいいですか?
松田塾長 出題意図では、大問Ⅰは読解力と理解力を試す問題とされています。歴史文化系の説明文は、時代や地域、人物など固有名詞が多くなりがちなので、固有名詞に出会っても止まらずに「何について説明している文章か」を段落ごとにつかむ練習が効きます。選択肢を先に読んで、本文のどこと対応しているかを探す読み方も、選択式の設問では有効です。
高橋 大問Ⅱの科学技術系は、難しそうなイメージがあります。
松田塾長 出題意図では、英文全体の主題や流れを的確に捉える力と、語彙や文法・語法の知識を試すと書かれていて、問題冊子の指示文では空所に入れる語句を選ぶ形式でした。つまり、専門知識があるかどうかではなく、文章の流れをつかめるかと、語彙・語法を正確に使えるかが問われているんですね。15問と設問数も多いので、この大問で粘り強く点を拾えるかが、全体の得点を左右します 。
高橋 科学の専門用語が出てきても、焦らなくていいんですね!
松田塾長 専門用語は、多くの場合、文中で説明されていたり、言い換えられていたりします。知らない単語に線を引いて止まるのではなく、前後の文から「方向性」だけを読み取る練習をしましょう。
高橋 大問Ⅲの文法は、どんなところで差がつきますか?
松田塾長 Part 1の誤り指摘は、4つの下線部のうち間違いを1つ見つける形式で、文法の基本ルールを正確に使えるかが問われます。たとえば、練習問題として次のような例を考えてみます。これは実際の出題ではなく、私が考えた練習用の例題です。
練習用の例題(実際の出題ではありません)
– 問題 ― The number of students (①) who want to join the club (②) are increasing (③) every year (④).
– 答え ― ③ are increasing を is increasing に直します。
– 理由 ― The number of ~ は「~の数」という意味で、主語の中心は number なので単数扱いです。who want の want は、先行詞 students に合わせた複数形なので正しい形です。
高橋 「a number of」と「the number of」で、扱いが違うんでしたっけ。
松田塾長 そうです。「a number of ~」は「たくさんの~」で複数扱い、「the number of ~」は「~の数」で単数扱いです。こうした、見た目はほとんど同じなのに文法のルールが違う組み合わせが、誤り指摘では狙われやすいです。2026年度の大問Ⅲ Part 2では、付加疑問、動詞の語法、熟語表現、時を表す副詞節、仮定法過去完了といった、高校の文法書に載っている定番の項目が並んでいました。
高橋 難問というより、基本をどれだけ確実に取れるかなんですね!
松田塾長 その通りです!大問Ⅲは10問で、短い時間で答えを出せます。文法で取りこぼさないことが、長文に時間を回す土台になります 。
高橋 大問Ⅳの対話文のイディオムは、どう勉強すればいいですか?
松田塾長 出題意図には、日常的な対話の中で使われるイディオムの意味を選ぶ設問で、対話の文脈を理解する力とイディオムの知識を試すと書かれています。単語帳の「熟語」ページを暗記するだけだと、文脈の中で意味を選ぶときに迷うことがあります。そこで、イディオムを覚えるときは、どんな場面で、誰が誰に言う表現なのかも一緒にイメージしておくと定着しやすいです。
高橋 例題で練習できますか?
松田塾長 練習用に作った例題をひとつ出します。これも実際の出題ではありません。
練習用の例題(実際の出題ではありません)
– 対話 ― A: We’ve never met in this group before. B: Let me start by telling you a funny story to break the ice.
– 問い ― 下線の break the ice に最も近い意味はどれ? ① 氷を割る ② 緊張をほぐして話しやすくする ③ 会話をやめる ④ 話を大きくする
– 答え ― ② 初対面の場の緊張をやわらげる、という意味の定番表現です。
高橋 文脈から意味が分かる問題も多そうですね!
松田塾長 そうなんです。丸暗記ではなく、対話の流れで「この場面ならこういう意味のはず」と推測する力が役に立ちます。
文法は解けるのに長文になると読めない人へ
大問Ⅲの文法は取れるのに、大問ⅠやⅡで意味が追えなくなる理由
短い文法問題では正解できても、長文の中で同じ文法が出てくると文の骨組みが見えなくなる受験生は少なくありません。バラバラに覚えた文法を、読解につなげ直すための考え方を、松田塾長の無料ウェビナーで紹介しています。
文法を長文につなげる考え方を見てみる ›
個別学部日程の論述と、共通テスト利用の英語
高橋 個別学部日程の論述は、どんな試験なんですか?
松田塾長 2027年度の概要では、図表を含む文章を読んで分析する力、思考・判断する力、そして文章を論理的に展開して表現する力を総合的に問う論述を課すと書かれています。試験時間は60分、配点は100点です。大学が公開している2026年度の出題意図によると、地域社会が人々の「移動」によって成り立っていることを踏まえ、地域の外から来る「よそ者」が地域の常識を考え直すきっかけになる可能性を論じた課題文が出題されていました。
高橋 設問はどんな形だったんですか?
松田塾長 2026年度の問題では、問1が図表の読み取りを含む選択式の設問で(1)から(6)まで、問2が筆者の考えを60字以上80字以内で説明する設問、問3が自分の考えを400字以上600字以内で具体的に述べる設問でした。出題意図では、問1が図表から情報を正確に読み取る力、問2が課題文の趣旨を読み取って簡潔に記述する力、問3が課題文の内容と関連づけて論点を設定し、自分の主張を論理的に展開する力を測る、と説明されています。
高橋 課題文は日本語ですか?
松田塾長 2026年度の問題は、設問が日本語で、字数の指定も日本語の字数でした。課題文の全文は著作権の都合で公開PDFでは省略されていますが、出題意図の説明や設問の形から、日本語で読んで日本語で書く論述と読み取れます。つまり、個別学部日程で英語の力を見るのは共通テストの英語です。2026年度の形式なら、個別学部日程の合否は共通テストの英語と国語、それに日本語の論述で決まる わけですね。なお、公開されている解答例には、選択式の正解と出題意図が載っていて、記述部分の模範解答や配点の内訳は確認できませんでした。
高橋 論述の対策は、英語の勉強とは別に考えないといけないですね。
松田塾長 そうです。個別学部日程は、論述に時間を割く分、英語は共通テスト対策で土台を作る、という分業になります。共通テスト利用の場合は、英語のリーディングとリスニングの結果がそのまま使われ、3科目型・4科目型では英語200点、5科目型では100点に換算されます。
高橋 英語資格は、使えないんですか?
松田塾長 2027年度の概要には、個別学部日程で英語資格・検定試験を使う方式として、文学部英米文学科D方式、国際政治経済学部B方式、総合文化政策学部A方式が書かれています。コミュニティ人間科学部は、そのページには入っていません。出願の条件は変更されることもあるので、最新の入学者選抜要項で必ず確認してください。
2026年度の入試結果を見ると、必要な得点が見えてくる
高橋 合格するには何割くらい取ればいいのか、気になります。
松田塾長 青山学院大学は、2026年度の入学者選抜結果を方式ごとに公表しています。コミュニティ人間科学部の数字を、表にまとめますね。
方式
募集人員
志願者
受験者
合格者
倍率
満点
合格最低点
得点率
入学者
全学部日程
約50名
887名
854名
150名(補欠を含む)
5.7倍
350点
240.0点
68.6%
70名
個別学部日程
約34名
296名
259名
130名
2.0倍
300点
209.0点
69.7%
63名
共通テスト利用(合計)
約12名
520名
519名
146名
3.6倍
500点
393.0点
78.6%
7名
高橋 全学部日程は倍率が5.7倍もあるんですね!個別学部日程の2.0倍とは大きな差です。
松田塾長 倍率は受験者数を合格者数で割った数字です。全学部日程は、全学部が同じ日に受ける試験で、受験者が854名と多いので倍率も高くなりました。一方で、合格最低点の得点率は全学部日程が68.6%、個別学部日程が69.7%で、どちらも約7割弱という点は共通しています。
高橋 共通テスト利用は78.6%と、高いですね。
松田塾長 共通テスト利用は、3科目型・4科目型・5科目型のいずれも、表では合格最低点が393.0点、得点率78.6%と表示されています。型ごとの倍率は、3科目型が4.3倍、4科目型が2.4倍、5科目型が3.0倍です。ただ、共通テスト利用の募集人員は約12名と少ないので、一つの数字に振り回されすぎないでください。
高橋 個別学部日程は、合格者130名に対して入学者が63名とあります。
松田塾長 合格者130名のうち、実際に入学した人は63名でした。合格しても入学しなかった人が相当数いたことになりますが、その理由までは表から分かりませんし、2027年度に同じ割合になる保証もありません。数字は「2026年度はこうだった」という物差しとして使い、2027年度の合格を約束するものとは受け取らない ことが大切です。
高橋 2026年度の結果は、2027年度の目標にそのまま使っていいんでしょうか?
松田塾長 参考にはなりますが、同じ得点率で合格できる保証はありません。試験の難易度、受験者の層、募集人員が変われば、合格最低点も動きます。それでも、「全学部日程と個別学部日程は約7割前後、共通テスト利用は約8割弱が、2026年度の最低ライン」という事実は、勉強の目標設定の出発点になります。
配点シミュレーター 英語で何割取ると全体にどう効くか
高橋 英語で何割取れれば、最低点のラインに届くのかを計算してみたいです。
松田塾長 いいですね。ここでは2026年度の合格最低点を物差しにして、英語の得点によって、残りの科目で必要な得点がどう変わるかを計算してみます。合格を保証する計算ではなく、あくまで目標を立てるための練習です。
steps
全学部日程の合格最低点は240.0点(350点満点)です。英語が150点満点のうち8割の120点なら、残りの国語と地歴公民・数学の合計200点で120点、つまり6割を取れば240点になります。
英語が6割の90点にとどまると、国語と地歴公民・数学で150点、つまり7.5割が必要になります。英語の2割(30点)の差は、他の2科目の合計得点率に直すと15ポイントの差になります。
個別学部日程の合格最低点は209.0点(300点満点)です。共通テストの英語が8割(160点÷200点)なら換算後は80点、国語が7割(140点÷200点)なら換算後は70点で、合計150点です。論述で59点以上取れれば209点に届く計算です。
同じ条件で、英語が6割(120点÷200点)なら換算後は60点です。国語が7割で70点なら合計130点になり、論述で79点以上が必要になります。英語の2割の差(換算後の20点)が、論述の必要得点を20点押し上げます。
高橋 英語が2割違うだけで、他の科目や論述で取らないといけない点数がこんなに変わるんですね。
松田塾長 そうなんです。全学部日程では、英語の2割の差が、他の2科目の合計得点率に15ポイントの差を生みます。個別学部日程でも、英語の2割の差が論述の必要点を20点も動かします。英語が安定して取れると、他の科目や論述にかかる負担がぐっと軽くなる というのが、この計算の教訓です。
高橋 論述の点数って、どうやって決まるんでしょう?
松田塾長 論述の採点基準や配点の内訳は、公開されている資料では確認できませんでした。そのため、ここでは100点満点のうち何点必要か、という計算にとどめています。論述の対策は、過去問で書いた答案を、国語や小論文に詳しい先生に見てもらう方法が現実的です。
高橋 計算で見ると、英語の大切さがよく分かりました!
松田塾長 ここで一度、自分のことを考えてみてください。必要な点数は分かりました。では、今の自分は、英語で何割取れているでしょうか。この「今の自分」と「必要な得点」の差を知ることが、勉強の出発点になります。
対策・攻略法 何を、どの順で、いつまでに
高橋 結局、何からどの順番で対策すればいいんでしょう?
松田塾長 受ける日程によって優先順位が変わります。まず、日程別の優先順位をまとめましょう。
日程別の対策の優先順位
– 全学部日程 ― 大問ⅢとⅣの文法・対話文15問を最優先で固め、次に大問ⅠとⅡの読解25問に時間を使います。国語と地歴公民または数学も、合計350点の約57%を占めるので、並行して仕上げます。
– 個別学部日程 ― 共通テストの英語と国語を安定させつつ、論述60分の答案を書く練習を重ねます。問2の要約(60字以上80字以内)と、問3の意見(400字以上600字以内)は、時間を測って書く練習が必要です。
– 共通テスト利用 ― 3科目型・4科目型は英語200点を取り切ることを最優先にし、5科目型は理科や社会の得点計画とあわせて英語100点分の目標を決めます。
高橋 時期の目安も知りたいです。
松田塾長 共通テストが2027年1月16日と17日、全学部日程が2月7日、個別学部日程が2月11日です。この日付から逆算して、2026年10月と11月は文法・語彙・イディオムの基礎固めと、過去問題集などを使った時間配分の練習。12月は大問Ⅰ・Ⅱの読解を過去問で演習しつつ、共通テストの英語の演習に切り替えます。1月の共通テストが終わったら、全学部日程の過去問演習と、個別学部日程を受けるなら論述の答案練習に集中します。
steps
2026年10月から11月に、大問Ⅲ型の文法問題(誤り指摘・空所補充)を毎日5問ずつ解き、間違えた理由をノートに書きます。
同じ時期に、イディオムを場面ごと覚え、対話文の問題で文脈から意味を選ぶ練習をします。
2026年12月までに、全文が載っている過去問題集などで全学部日程の英語を80分で一度解き、大問ごとの得点と時間配分を記録します。
2026年12月から共通テスト直前まで、共通テスト用の英語演習を中心に、読解は長文を精読する日と速読する日を分けて練習します。
2027年1月の共通テスト後は、全学部日程の過去問を全文が載っている教材で週に1回、本番と同じ時間で解き、個別学部日程を受けるなら論述の答案を週に2本は書いて見てもらいます。
高橋 過去問って、どこで手に入りますか?
松田塾長 青山学院大学の公式サイトに「一般選抜における解答又は解答例及び出題意図・問題」のページがあり、2026年度の全学部日程の英語は、試験問題・解答例・出題意図のPDFを無料で見られます。個別学部日程のコミュニティ人間科学部の論述も、同じページに掲載されています。ただし、英語の試験問題PDFでは大問ⅠとⅡの長文が著作権の都合で省略されているので、80分通しの演習をするときは、長文の全文が載っている過去問題集などを別に用意してください。まずは公式のPDFで出題形式と出題意図に触れるのが確実です。
高橋 実物を見ると、イメージが湧きそうです!
松田塾長 はい。まず問題の形に慣れること、そして間違えた原因を「単語が分からなかった」「構文が取れなかった」「時間が足りなかった」と分けて記録することが大切です。原因が分かれば、次に何を勉強すればいいかが自然と決まります 。
よくある失敗・注意点
高橋 受験生がやりがちな失敗って、ありますか?
松田塾長 いくつかあります。まず、英語の比重だけを見て方式を決めてしまうことです。英語の比重が高い方式は、英語で結果を出せる人には有利ですが、英語の点が伸びないときのリスクも大きくなります。
よくある失敗
– 比重だけで方式を決める ― 全学部日程は英語が約43%ですが、国語と地歴公民・数学の準備が遅れると、合計点で追いつけません。得意科目との相性で決めましょう。
– 個別学部日程の論述を軽く見る ― 論述は100点で、満点の約33%です。問3は400字以上600字以内で書くので、準備なしに書けるものではありません。
– 2026年度の構成をそのまま2027年度に当てはめる ― 2026年度の大問構成は確認できましたが、2027年度も同じとは限りません。直前期に過去問と最新の要項を再確認してください。
高橋 2026年度の構成が2027年度も同じとは限らない、というのは大事ですね!
松田塾長 そうなんです。もう一つ注意したいのが、時間配分です。全学部日程の英語は80分で40問あります。大問Ⅱの15問で時間を使いすぎると、大問ⅢやⅣに回せなくなります。
時間配分の落とし穴
– 長文に時間をかけすぎる ― 80分で40問なので、1問あたり平均2分です。文法や対話文は短時間で解けるので、そこで稼いだ時間を長文にまわす発想が必要です。
– 文法を後回しにする ― 大問Ⅲの文法は10問で、基本事項が中心です。直前期に慌てて詰め込むと、取れるはずの点を落とします。
– 見直しの時間を残さない ― マーク式は、解答欄のズレが命取りになります。最後の5分は見直しに残す習慣をつけてください。
高橋 マークミスは怖いですね(笑)。
松田塾長 本番は緊張しているので、ふだんなら起きないズレが起こることもあります。だから、過去問演習のときからマークシートを使って練習しておいてください。
セルフチェック あなたの場合はどうですか
高橋 自分がどこでつまずいているのか、チェックできる項目があると助かります。
松田塾長 では、次の項目を数えてみてください。ひとつでも当てはまれば、英語の勉強の進め方を見直すサインです。
セルフチェック
– 文法問題は解けるのに、長文の中で同じ文法が出てくると意味が取れない
– 単語は知っているのに、長文を読んでいるうちに主語と動詞が分からなくなる
– 過去問を80分で解くと、最後の大問まで解き終わらない
– 英語のイディオムは、意味を丸暗記しているだけで、文脈からの推測ができない
– 志望する方式で、英語が何点必要か計算したことがない
– 論述を受ける予定なのに、60分で書き切る練習をまだしていない
高橋 私は、文法は解けるのに長文で止まってしまうところが当てはまりそうです。
松田塾長 多くの受験生がそうです。文法問題の正解率は高いのに、長文になると途端に読めなくなる。これは、文法が「問題を解く道具」としてだけ頭に入っていて、「文章を読むための道具」になっていないことが原因のことが多いんです。
文法を覚えたのに英文が読めない人へ
覚えた文法が、長文の中で使えない理由
穴埋めや誤り指摘は正解できても、長い英文の中で同じ文法を見つけて読みに使えていないことがあります。覚えた文法を読解につなぎ直す視点を、松田塾長の無料ウェビナーで確認できます。
文法を読解につなげるヒントを見てみる ›
基本情報まとめ
高橋 最後に、基本情報をまとめておいてもらえますか?
松田塾長 はい。ここまで出てきた公式資料の内容をまとめます。
項目
内容
大学・学部
青山学院大学 コミュニティ人間科学部 コミュニティ人間科学科
対象年度
2027年度入学者選抜(合格最低点などは2026年度の結果)
募集人員
個別学部日程 約34名・全学部日程 約50名・共通テスト利用 約12名(全科目型合計)
英語の配点
全学部日程150点(80分)・個別学部日程100点(共通テスト英語を換算)・共通テスト利用200点または100点(換算)
英語の比重
約42.9%・約33.3%・40.0%または20.0%
全学部日程の英語
80分(2027年度概要)・2026年度は大問4題・全40問(読解2題・文法・対話文)・マーク式
個別学部日程の論述
60分・100点(2026年度は設問・字数指定とも日本語)
2026年度 合格最低点
全学部日程 240.0点/350点(68.6%)・個別学部日程 209.0点/300点(69.7%)・共通テスト利用 393.0点/500点(78.6%)
公式ページ
https://www.aoyama.ac.jp/admission/undergraduate/examination/general_exam_allundergraduate.html
同じ青山学院大学の学部と比べてみる
高橋 同じ青山学院大学の他の学部と比べると、どんな違いがありますか?
松田塾長 学部によって、英語の比重や入試の組み立てはかなり違います。たとえば、同じ個別学部日程に論述を課す地球社会共生学部は、日程ごとに英語の比重が約33%から50%まで変わります。総合文化政策学部は、方式によって英語の比重が0%から43%まで幅があるのが特徴です。併願や比較の参考に、次の記事も読んでみてください。
高橋 学部ごとに、英語の位置づけが違うんですね。
松田塾長 そうなんです。コミュニティ人間科学部は、全学部日程では英語が約43%と大きな柱になり、個別学部日程では論述が加わって英語は約33%になります。自分の志望校の組み合わせを考えるときは、方式ごとの配点を並べて比べるのがおすすめです。
よくある質問
高橋 最後に、受験生からよく聞かれる質問をまとめて確認させてください!
松田塾長 いいですね。気になるところから順番に答えていきます。
高橋 コミュニティ人間科学部の英語は、どの日程だと比重が一番大きいですか?
松田塾長 2027年度入学者選抜の配点で計算すると、一般選抜の全学部日程が英語150点÷350点で約42.9%、共通テスト利用の3科目型と4科目型が英語200点÷500点で40.0%です。個別学部日程は英語100点÷300点で約33.3%、共通テスト利用の5科目型は英語100点÷500点で20.0%になります。英語の比重を活かしたいなら全学部日程か共通テスト利用の3・4科目型、英語を抑えたいなら5科目型、という見方ができます。
高橋 全学部日程の英語は、どんな大問で構成されていますか?
松田塾長 大学が公表している2026年度の全学部日程の出題意図と解答例によると、大問Ⅰが歴史文化系の読解、大問Ⅱが科学技術系の読解、大問Ⅲが文法問題(誤り指摘と空所補充)、大問Ⅳが対話文でのイディオムの意味選択です。設問番号は1番から40番までで、すべてマーク式でした。2027年度も同じ構成とは限らないので、最新の傾向は大学の公表資料で確認してください。
高橋 個別学部日程では、英語の筆記試験はありますか?
松田塾長 2027年度の入学者選抜概要では、個別学部日程の英語は大学入学共通テストの英語(リーディング・リスニング)の満点200点を100点に換算して使います。大学独自の筆記試験は論述(60分・100点)で、2026年度の問題は、設問も字数指定も日本語の論述でした。英語の筆記試験を別に受ける形式ではありません。
高橋 合格最低点は何割くらいですか?
松田塾長 大学が公表した2026年度の結果では、全学部日程が240.0点÷350点で68.6%、個別学部日程が209.0点÷300点で69.7%、共通テスト利用が393.0点÷500点で78.6%でした。ただし、これは2026年度の結果で、2027年度の合格ラインを保証する数字ではありません。目安のひとつとして、自分の得点計画を立てるときに使ってください。
高橋 英語資格・検定試験のスコアは使えますか?
松田塾長 2027年度の個別学部日程で英語資格・検定試験を使う方式として大学が示しているのは、文学部英米文学科D方式、国際政治経済学部B方式、総合文化政策学部A方式です。コミュニティ人間科学部は、そのページには含まれていません。出願条件は変更されることもあるので、必ず最新の入学者選抜要項で確認してください。
志望する方式を決める前に、自分の英語を確認しておく
松田塾長 ここまで、コミュニティ人間科学部の英語の配点と、全学部日程の大問構成、2026年度の入試結果、そして対策の優先順位をお伝えしてきました。ただ、大事なのはここからです。「では、自分は何から始めればいいのか」は、人によってまったく違います。
高橋 確かに、方式を選ぶにも、今の自分の英語がどのくらいなのか分からないと決めづらいです。
松田塾長 そうなんですよ。同じ「英語の点が伸びない」という悩みでも、原因はさまざまです。文法の基本が抜けている人、文法は取れるのに長文で文の骨組みが見えない人、読めているのに時間が足りない人、イディオムを文脈で判断できない人。原因が違えば、やるべき対策も変わります。
高橋 原因が違うのに、同じ勉強をしていたら意味がないですね。
松田塾長 そこが一番もったいないところです。受験で大きな損失になるのは、勉強していないことよりも、優先順位を間違えたまま数カ月が過ぎてしまうことです。方向を間違えたまま頑張り続けると、直前期に基礎からやり直す時間がなくなってしまいます。
高橋 方向を間違えたまま頑張るのが一番怖いんですね。では、理想の状態はどんな感じですか?
松田塾長 志望する方式で英語が何点必要かを知り、今の自分との差と、優先して直す弱点が分かっている状態 です。そうなれば、何を・どの順番で・いつまでにやるかが決まり、毎日の勉強が迷いなく積み上がっていきます。
高橋 そのために、塾に相談する人もいますよね。
松田塾長 そこで、英語進学塾リオンでは、現在の英語力と志望校を確認しながら、どこで点を落としているのかを一緒に整理しています。全学部日程、個別学部日程、共通テスト利用のどれを軸にするかまで含めて考えられます。外部生向けの個別学習相談は無料です。具体的な内容や空き状況は、お問い合わせください。
高橋 具体的には、何が分かるんですか?
松田塾長 今どこで点を落としているのか、志望する方式との差がどのくらいあるのか、優先して改善すべき弱点はどこか、そして今の勉強法を続けてよいのか。この4つが分かると、学習計画が一気に具体的になります。まずは話を聞いてから判断していただいて構いません。
Q. コミュニティ人間科学部の英語は、どの日程だと比重が一番大きいですか?
2027年度入学者選抜の配点で計算すると、一般選抜の全学部日程が英語150点÷350点で約42.9%、共通テスト利用の3科目型と4科目型が英語200点÷500点で40.0%です。個別学部日程は英語100点÷300点で約33.3%、共通テスト利用の5科目型は英語100点÷500点で20.0%になります。英語の比重を活かしたいなら全学部日程か共通テスト利用の3・4科目型、英語を抑えたいなら5科目型、という見方ができます。
Q. 全学部日程の英語は、どんな大問で構成されていますか?
大学が公表している2026年度の全学部日程の出題意図と解答例によると、大問Ⅰが歴史文化系の読解、大問Ⅱが科学技術系の読解、大問Ⅲが文法問題(誤り指摘と空所補充)、大問Ⅳが対話文でのイディオムの意味選択です。設問番号は1番から40番までで、すべてマーク式でした。2027年度も同じ構成とは限らないので、最新の傾向は大学の公表資料で確認してください。
Q. 個別学部日程では、英語の筆記試験はありますか?
2027年度の入学者選抜概要では、個別学部日程の英語は大学入学共通テストの英語(リーディング・リスニング)の満点200点を100点に換算して使います。大学独自の筆記試験は論述(60分・100点)で、2026年度の問題は、設問も字数指定も日本語の論述でした。英語の筆記試験を別に受ける形式ではありません。
Q. 合格最低点は何割くらいですか?
大学が公表した2026年度の結果では、全学部日程が240.0点÷350点で68.6%、個別学部日程が209.0点÷300点で69.7%、共通テスト利用が393.0点÷500点で78.6%でした。ただし、これは2026年度の結果で、2027年度の合格ラインを保証する数字ではありません。目安のひとつとして、自分の得点計画を立てるときに使ってください。
Q. 英語資格・検定試験のスコアは使えますか?
2027年度の個別学部日程で英語資格・検定試験を使う方式として大学が示しているのは、文学部英米文学科D方式、国際政治経済学部B方式、総合文化政策学部A方式です。コミュニティ人間科学部は、そのページには含まれていません。出願条件は変更されることもあるので、必ず最新の入学者選抜要項で確認してください。