高橋 松田塾長、共通テストの英語で、リーディングの80分が足りません。最後の大問まで読み切れないんです。リスニングも、1回しか流れない問題があると聞いて不安で……。共通テスト 英語 対策って、何から手をつければいいんでしょうか。
松田塾長 時間が足りない、リスニングも不安、というあなたへ。よくある悩みですし、順番に整理すれば道筋は見えてきます! 共通テスト 英語 対策は、勉強の量を増やす前に、どこで時間と点を落としているのか を、大学入試センターが公表している数字で確認するところから始めます。
高橋 数字で確認する、というのは、具体的に何を見るんですか。
松田塾長 見るのは5つです。構成と配点、試験時間、平均点、大問ごとの得点率、そしてリスニングの音声が流れる回数です。偏差値は予備校ごとに基準が違うので、ここでは、大学入試センターが公表している数字だけで見ます。そのうえで、時間配分とリスニングの対策を、手順の形にしてお渡しします。
この記事で分かること
– 令和9年度(2027年1月16日)の英語の構成・配点・試験時間と、令和8年度から変わったかどうか
– リーディングとリスニングの配点と、志望校での換算の見方、令和4年度から令和8年度の平均点
– 令和7年度・令和8年度の大問ごとの得点率から見える、時間配分とリスニングの課題
– リーディング80分の時間配分の作り方(筆者の目安と、自分用の決め方)と、リスニング対策
– 時間配分とリスニングの練習に使える本(書名つき・順位なし)と、2027年1月16日までの99日の進め方
高橋 勉強の順番や、参考書の全体像は、この記事に入っていないんですか?
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共通テスト 英語 対策の前提|令和9年度の構成と試験時間(2027年1月16日)
高橋 まず、いちばん基本の数字から教えてください。英語は、何分で何点満点なんですか?
松田塾長 大学入試センターの令和9年度「出題教科・科目の出題方法等」では、英語は【リーディング】と【リスニング】の2つで、リーディングが80分で100点、リスニングが60分で100点です。実施要項の時間割では、令和9年1月16日(土)のリーディングが15時20分から16時40分、リスニングが17時20分から18時20分と示されています。
区分
試験時間
配点
令和9年1月16日(土)の時間割
リーディング
80分
100点
15時20分から16時40分
リスニング
60分(うち解答時間30分)
100点
17時20分から18時20分
高橋 リスニングだけ、試験時間と解答時間が違うのはどうしてですか?
松田塾長 令和9年度の受験案内には、試験時間60分の中で、解答を始める前にIC プレーヤーの操作準備・作動確認・音量調節を受験者本人が行い、そのあとの30分間で解答する、と書かれています。60分の全部が音声を聞く時間ではない、ということです。
高橋 てっきり、60分ずっと音声が流れるのかと思っていました(笑)。
松田塾長 そう思いますよね! ここまでの確定情報を、箱にまとめます。
令和9年度の英語 公式に確認できること
– 試験日 ― 令和9年1月16日(土)・17日(日)。英語は16日
– リーディング ― 80分、100点。時間割は15時20分から16時40分
– リスニング ― 60分(うち解答30分)、100点。時間割は17時20分から18時20分
– 出題範囲 ― 「英語コミュニケーションⅠ」「英語コミュニケーションⅡ」「論理・表現Ⅰ」
– 受験の仕方 ― 原則としてリーディングとリスニングの両方を受験する。英語以外の外国語を受験した場合は、リスニングを受験できない
– リスニングの音声 ― 多様な話者による現代の標準的な英語。読み上げ回数は1回読みと2回読みの両方を含む
– 英文の表記 ― アメリカ英語に加えて、場面設定によってイギリス英語を使うこともある
高橋 出題範囲に3つの科目名が並んでいますが、問題のレベルはどのくらいなんでしょう。
松田塾長 問題作成方針では、リーディング・リスニングともに、問題のレベルは出題範囲の科目の目標や内容に対応させる、と書かれています。そのうえで、CEFRの概ねA1からB1レベルを目安に、問題の文章、使う語彙、課題などを設定する、とあります。CEFRは外国語の力を、A1・A2・B1・B2・C1・C2の6段階で表す国際的な物差しで、A1が最初、B1は3番目です。ただし、これは語彙や課題のレベルの目安です。80分で読む量の多さとは、別の話 です。難しい単語が少ないことと、時間内に読み切れることは、同じではありません!
高橋 令和9年度は、令和8年度から何か変わったんですか?
松田塾長 公式の文書を見比べました。令和8年度と令和9年度の「出題教科・科目の出題方法等」と「問題作成方針」の英語の部分は、試験時間、配点、出題範囲、レベルの目安、音声の読み上げ回数の書き方まで、同じ内容でした。実施要項の時間割も、英語は15時20分からと17時20分からで同じです。これは、私が両方の文書を並べて確認した結果です。
高橋 じゃあ、令和8年度の過去問で練習していいんですね。
松田塾長 枠組みが同じなので、練習の土台にはなります! ただ、書かれていないことは断言できません。令和9年度のリーディングの大問の数と、大問ごとの配点は、私が確認した公式の文書には示されていません 。リスニングも、受験案内に示されているのは第1問から第6問の読み上げ回数で、大問ごとの配点は示されていません。次に、令和8年度の本試験で確認できる姿を見ましょう。大学入試センターの問題作成部会は、令和8年度について「令和7年度の問題構成を踏襲し、設問数は33、解答数は44、本文と設問及び選択肢を合わせた総語数は約5,600語」と記しています。
高橋 総語数が約5,600語というのは、80分で読むには多いんでしょうか。
松田塾長 多いか少ないかは人によりますが、数字にしておきます。5,600語を80分で割ると、1分あたり約70語です(計算値)。設問文と選択肢も含む語数なので、英文を読むだけなら、もう少し少なくなります。1分に約70語のペースで、80分間、読み続ける試験だと考えてください。
高橋 大問ごとの配点も知りたいです。
松田塾長 令和8年度本試験の正解・配点表と問題冊子で確認できる範囲を、表にしました。リーディングは第1問から第8問まで、解答番号は1から44までです。場面設定の欄は、私が問題冊子を読んで短くまとめたもので、問題文は載せていません。年度によって題材は変わります。
大問
配点
令和8年度本試験の場面設定(筆者が要約)
第1問
6点
友人とのメッセージのやり取りを読む
第2問
12点
大学の宿泊施設についての情報を読む
第3問
9点
物語文を読む
第4問
12点
記事の草稿と、それへのコメントを読む
第5問
16点
図書館で見つけたリーフレットなどを読む
第6問
12点
物語を読み、発表用のアウトラインにまとめる
第7問
16点
説明文を読み、発表の話題について考える
第8問
17点
複数の意見を読み、小論文の準備として論点をまとめる
高橋 後ろの大問のほうが、点数が高いんですね。
松田塾長 そうなんです。第5問・第7問・第8問は16点以上で、第1問の6点の2〜3倍あります。この3問だけで49点です。令和7年度の本試験も、大問ごとの配点は同じでした。次に、リスニングです。
大問
配点
音声が流れる回数
令和8年度本試験の形式(問題冊子から)
第1問
28点
2回
英語を聞いて内容に合うものを選ぶ(AとB)
第2問
12点
2回
日本語で書かれた場面の対話を聞いて答える
第3問
18点
1回
日本語で書かれた場面の対話を聞いて答える
第4問
12点
1回
話と図表を使う問題(A)、条件に合うものを選ぶ問題(B)
第5問
16点
1回
講義を聞いてワークシートなどに答える
第6問
14点
1回
二人の対話を聞く問題(A)、会話を聞く問題(B)
高橋 流れる回数が、大問によって違うんですね。
松田塾長 令和9年度の受験案内に、第1問と第2問は2回、第3問から第6問は1回と書かれています。令和8年度の配点で足し算すると、2回読みの第1・2問は28点と12点で合計40点、1回読みの第3〜6問は18点、12点、16点、14点で合計60点です。1回しか流れない大問が、リスニングの6割 を占めています。この点は、あとの対策に効いてきます。
共通テスト 英語 配点|リーディング100点・リスニング100点と志望校での換算
高橋 配点について、もう少し聞かせてください。共通テストの英語は、リーディング100点、リスニング100点ですよね。志望校でも、そのまま200点で見るんでしょうか。
松田塾長 ここは、大学によって違います。まず、共通テストの素点は、どちらも100点満点で同じです。大学入試センターのQ&Aには、英語4技能のバランスのよい育成が求められていることを踏まえて、リーディングとリスニングの配点を均等にしている、と書かれています。一方で、受験案内には、共通テストを利用する各大学は、出題教科・科目の中から、解答させる教科・科目とその利用方法を定めている、とあります。センターから大学へは、英語はリーディングとリスニングの別の得点が提供されるので、大学ごとにどう扱うかが違うことがあります。
高橋 具体的には、どう違うことがあるんでしょうか。
松田塾長 計算の練習として、仮の例を作りました。下の3つの扱いは、実在する大学の配点ではありません。同じ点数でも、扱いによって換算後の点が変わることを見るための、仮の数字です。リーディングが70点、リスニングが50点だった場合として、計算します。
仮の扱い(実在の配点ではありません)
計算
換算後の点
リスニングを10点伸ばしたとき
仮の例A リーディングとリスニングを同じ重みで合算し、英語を100点満点にする
(70+50)÷200×100
60点
+5点
仮の例B 英語100点満点のうち、リーディング80%、リスニング20%で合算する
70×0.8+50×0.2
66点
+2点
仮の例C リーディングの得点だけを使う
70
70点
変わらない
高橋 同じ70点と50点なのに、60点にも66点にも70点にもなるんですね。なんだか、計算問題みたいです(笑)。
松田塾長 そうなんです! リスニングを10点伸ばしたときの価値も、志望校の扱いで変わります 。仮の例Aなら5点、仮の例Bなら2点、仮の例Cなら換算後は変わりません。ただし、ここで「リスニングを後回しにしていい」と決めるのは早いです。リスニングの重みが小さい大学でも、併願する大学では重みが大きいかもしれません。それから、共通テスト以外の個別学力検査(二次試験)がある大学では、総点の中での共通テスト英語の割合も見る必要があります。
高橋 募集要項の、どこを見ればいいんですか。
松田塾長 確認の手順を書きます。志望校ごとに、共通テストを利用する選抜区分を開いてください。
steps
志望校の募集要項を、大学の公式サイトで開く。共通テストを利用する選抜区分ごとに見る
「英語」の扱いを探す。リーディングとリスニングを合算するのか、別々の配点なのか、リーディングだけなのかを確認する
満点と換算の方法を確認する。共通テストの素点を、そのまま使うのか、別の満点に換算するのかを見る
段階表示(1から9の9段階の表示)を使うかどうかを確認する。受験案内では、使うかどうか、どう使うかは大学の募集要項で確認するよう書かれている
共通テストと二次試験の配点の比を見る。英語が総点の何割になるのかを出して、目標点を決める材料にする
高橋 コピーして使える質問のリストがあったら、助かります。
松田塾長 志望校の募集要項を見ながら、チェックを入れてください。
志望校の募集要項で確認する質問リスト(コピーして使えます)
– 共通テストの英語は、リーディングとリスニングの両方を使いますか。片方だけの区分はありますか
– リーディングとリスニングの配点は、同じですか。違う場合、何対何ですか
– 英語の満点は何点ですか。素点から、どう換算しますか
– 段階表示を使う区分はありますか。使う場合、どう使いますか
– 共通テストの英語は、総点の何割ですか。二次試験に英語はありますか
– 併願する大学・学部でも、上の項目を同じように確認しましたか
高橋 科目の選び方や、日程・出願の全体は、どの記事で見ればいいですか。
共通テスト 英語の平均点|令和4年度から令和8年度の推移
高橋 平均点も知りたいです。英語は、毎年どのくらいなんでしょう。
松田塾長 大学入試センターの「令和8年度大学入学共通テスト 実施結果の概要」の資料に、令和4年度から令和8年度の本試験の平均点が載っています。英語のリーディングとリスニングを、表にしました。全科目の結果データは
共通テスト2026の平均点と英語の結果|問題の見方と入手先 に任せて、ここは英語に絞ります。
年度(本試験)
リーディング
リスニング
リーディングの平均点−リスニングの平均点(計算値)
令和4年度
61.80点
59.45点
+2.35
令和5年度
53.81点
62.35点
−8.54
令和6年度
51.54点
67.24点
−15.70
令和7年度
57.69点
61.31点
−3.62
令和8年度
62.81点
54.65点
+8.16
高橋 年度によって、リーディングが高い年と、リスニングが高い年があるんですね。
松田塾長 ここが大事なところです! 令和4年度と令和8年度はリーディングの平均点が高く、令和5年度から令和7年度はリスニングのほうが高いです。差を計算すると、令和6年度はリスニングが約15.7点高く、令和8年度はリーディングが約8.2点高くなっています。「リスニングは取りやすい」「リーディングが難しい」と決めつけられない ことが、数字から分かります。どちらかを最初から捨てる、という考え方は、取りに行く場所を減らすことになります。
高橋 令和8年度の詳しい数字も、教えてください。
松田塾長 令和8年度本試験は、リーディングが受験者455,114人、平均点62.81点、標準偏差23.72、最高点100点、最低点0点です。リスニングは受験者453,425人、平均点54.65点、標準偏差18.40、最高点100点、最低点0点です。標準偏差は、点数の散らばりの大きさを表す数字で、リーディングのほうが大きい、つまり、点数が広く散らばっていました。
平均点の読み方 3つの注意
– 平均点は目標点ではない ― 志望校の合格に必要な点数は、大学・学部・選抜区分ごとに違う。平均点は、全体の中での位置を見る目安にとどめる
– 年度の比較は、問題と受験者の違いを含む ― 平均点の差は、問題の難しさだけでなく、受験者の層によっても変わる。1年分の平均点で、翌年の難しさを予想しない
– 令和9年度の平均点は、公式で確認する ― 受験案内では、平均点の中間発表が令和9年1月20日(水)(予定)、最終発表が2月4日(木)(予定)と示されている。日程が変わることもあるので、大学入試センターで確認する
高橋 英語は、得点調整の対象になりますか。
松田塾長 令和9年度の受験案内では、得点調整の対象は、地理歴史の3科目間、公民の2科目間、理科の4科目間(物理・化学・生物・地学)です。英語は入っていません。令和8年度は、得点調整を行わないことが発表されています。平均点が低かった年でも、英語の点が公式に調整されるわけではない、ということですね。
共通テスト 英語 時間配分の課題|後半の大問で得点率が下がる(令和7・8年度)
高橋 時間が足りなくなるのは、私の読む速さの問題なんでしょうか。それとも、みんなそうなんですか?
松田塾長 大学入試センターは、令和7年度と令和8年度の本試験について、大問ごとの平均点と得点率を「設問別得点率及び正答率表」として公表しています。得点率は、大問の平均点を配点で割った数字です。どこで点が落ちているかを、全受験者の平均で見られます。図は、その数字をグラフにしたものです。
高橋 図を見ると、リーディングの後ろのほうが、棒が短い気がします。
松田塾長 そのとおりです。数字にしますね。第1〜5問の55点分の得点率は、令和7年度が66.8%、令和8年度が69.5%でした。第6〜8問の45点分は、令和7年度が46.6%、令和8年度が54.6%です(いずれも、公表された平均点を足して配点で割った、筆者の計算値)。2年続けて、後半3問の得点率は、前半5問より10ポイント以上低い ことになります。
区分
配点
令和7年度の得点率(計算値)
令和8年度の得点率(計算値)
第1〜5問
55点
66.8%
69.5%
第6〜8問
45点
46.6%
54.6%
高橋 後半は、問題が難しいということですか?
松田塾長 そこは、断定できません。大学入試センターの資料は、得点率が低かった理由を、大問ごとの内容で説明していて、時間が足りなかったから、とは書いていません。事実として言えるのは、後半の第6〜8問は、令和8年度の英単語の概算で約3,103語、全体の約56%を占める、読む量の多い大問だということです。配点は45%なのに、語数は56%です。配点より、読む量のほうが後半に偏っている 、と覚えておいてください。
区分
配点
語数(概算)
1点あたりの語数(計算値)
第1問から第5問
55点
約2,441語
約44語
第6問から第8問
45点
約3,103語
約69語
高橋 後ろのほうが、1点あたりの読む量が約1.6倍ということですか。
松田塾長 69を44で割ると、約1.6倍です。語数は、令和8年度本試験のPDFから、設問文と選択肢を含めて英単語を数えた私の概算で、年度によって変わります。ここから先は、私の見方です。読む量の多い後半で時間を使い切ると、最も点が落ちやすい場所に、最も時間が残らない という形になります。時間配分の練習は、この形を避けるためにします。
高橋 後半の大問で、特に落ちている設問はありますか。
松田塾長 令和8年度の問題作成部会の記述では、第6問の問1と問2、第7問の問2、第8問の問3の正答率が、比較的低かったと書かれています。第6問の問2、第7問の問2、第8問の問3は、完答問題でした。令和8年度の正解・配点表には、「全部正解の場合のみ点を与える」という注記があり、第3問・第6問・第7問・第8問に、その形の設問があります。部分点がない設問に時間をかけすぎると、他の設問の時間を削ることになります。
高橋 結局、時間不足と読む力の不足は、どう見分ければいいんでしょう。
松田塾長 それは、自分の過去問の記録で見分けます。あとの「時間配分の作り方」で手順を書きます。ここでは、2つだけ押さえてください。1つは、後半の大問は、全受験者でも得点率が下がること。もう1つは、その理由が時間なのか、読み方なのかは、公式の数字だけでは決められず、自分の記録で確かめるしかないことです。
共通テスト 英語 リスニングの課題|1回読みの大問と第5問で下がる得点率
高橋 リスニングも、同じ図で見られるんですか?
松田塾長 図の下の段が、リスニングです。令和7年度と令和8年度で、2回読みの第1・2問(40点分)と、1回読みの第3〜6問(60点分)を比べました。2回読みの得点率は、令和7年度が68.8%、令和8年度が63.7%です。1回読みの得点率は、令和7年度が56.3%、令和8年度が48.6%です(いずれも筆者の計算値)。
区分
配点
令和7年度の得点率(計算値)
令和8年度の得点率(計算値)
第1・2問(2回読み)
40点
68.8%
63.7%
第3〜6問(1回読み)
60点
56.3%
48.6%
高橋 2年とも、1回読みのほうが低いんですね。
松田塾長 そうです。そして、大問ごとに見ると、第5問の得点率が、2年とも最も低くなっています。令和7年度が42.2%、令和8年度が35.5%です。第5問は、講義を聞いて、ワークシートやグラフなどに答える大問で、配点は16点あります。令和8年度の問題作成部会は、第5問を「難易度が高い大問」としたうえで、問28〜29と問32の正答率が低かった、と書いています。
高橋 具体的に、どこで間違えやすかったんでしょう。
松田塾長 問題作成部会の記述では、問29は”great financial rewards”と正解の選択肢の”profitable”を結び付けにくかったこと、問32は”aren’t”を聞き取れないと正解にたどり着けなかったこと、が理由として考えられる、とあります。ここから言えるのは、長い講義の大意が分かっても、短い語を1つ聞き落とすと点にならない設問がある ということです。
高橋 令和8年度は、リスニングの平均点が下がった年ですよね。
松田塾長 令和8年度のリスニングの平均点は54.65点で、令和7年度の61.31点より6.66点低くなりました。問題作成部会は、第2問の正答率が、他の年度に比べて低かったことにも触れています。実際、第2問の得点率は、令和7年度が85.0%で、令和8年度が65.7%でした。年度によって、問題も得点率も変わります。特定の大問は毎年この点数、と決めつけない でください。
得点率の数字を使うときの注意
– 全受験者の平均 ― 得点率は全受験者の平均で、あなた自身の得点率ではない。自分の過去問の記録と並べて見る
– 2年分の傾向にすぎない ― 令和7年度と令和8年度の2年分で、令和9年度のリーディングの大問の数や、大問ごとの配点は、公式の文書で確認できていない
– 理由は大問ごとに違う ― 公式の記述は、設問ごとに理由を挙げている。時間不足が原因とは書かれていない
高橋 リスニングで、他に気をつけることはありますか。
松田塾長 令和8年度の問題作成部会は、第4問Aの問18〜21について、不要な絵が1つ含まれていて、得点を得るには全問正解する必要があった、と書いています。リスニングにも、部分点のない設問があります。それから、音声は一時停止ができません。ですから、1つの設問で迷って次の音声に遅れると、続く設問にも影響します。対策の具体的な手順は、あとの節で書きます。
共通テスト 英語 時間配分の作り方|筆者(塾長)の目安と、自分用の決め方
高橋 80分を大問に配るなら、どう考えればいいですか? 大問ごとの分数が決まっているなら知りたいです。
松田塾長 先に言っておきます。大問ごとの分数は、公式の数字ではありません。この図の分数は、私の目安です。考え方は2段階で、1つ目は、配点に比例させる方法です。
高橋 配点に比例させる、というのは、どう計算するんですか?
松田塾長 80分を100点で割ると、1点あたり0.8分です。令和8年度の配点にこの0.8をかけると、第1問は4.8分、第2問は9.6分、第5問は12.8分、第8問は13.6分になります。これは計算値で、全部足すとちょうど80分です。
高橋 それなら、配点どおりに時間を使えばいいんじゃないですか?
松田塾長 配点比例だと、見落とすことがあります。前の節で見たように、後半の第6〜8問は、配点が45%なのに、語数が56%を占めます。配点どおりだと、後半の3問は計36.0分になりますが、読む量に比べると足りなくなりやすい配分です。これを踏まえた私の目安が、図の右の列です。第1問4分、第2問6分、第3問6分、第4問8分、第5問11分で、前半の5問が35分。第6問13分、第7問14分、第8問15分で、後半の3問が42分。残りの3分を、解答用紙のマークの確認と見直しに回します。前半は1分あたり約70語、後半は約74語のペースになる配分です。
この配分は、あくまで筆者(塾長)の目安です
– 公式の数字ではない ― 大学入試センターは、大問ごとの時間を示していません
– 語数は概算 ― 令和8年度本試験のPDFから英単語を数えた値で、設問文と選択肢を含む。年度で変わる
– 全員に合う配分ではない ― 読む速さ、得意な大問、解く順番によって、合う配分は違う
– 令和9年度の大問は未発表の部分がある ― 大問の数や配点が変わったら、この表は作り直す
高橋 じゃあ、自分に合う配分は、どうやって決めればいいんですか。
松田塾長 過去問で、自分の所要時間を測って決めます。手順を書きますね。
steps
令和8年度など、過去問を1年分、本番と同じ80分で解く。大問を終えるたびに、時計の時刻をメモする
解き終わったら、大問ごとの所要時間を表に書く。80分で終わらなかった場合は、どの大問で止まったかも書く
時間を使いすぎた大問と、余った大問を分ける。使いすぎの原因を、「読むのが遅い」「選択肢で迷う」「根拠を探すのに時間がかかる」に分けて考える
1回目の結果から、「第2問は1分短く」「第7問は2分長く」のように、配分を書き換える
別の年度の過去問で、書き換えた配分を試す。2回から3回繰り返して、自分の型にする
高橋 過去問は、どこで手に入れて、どう使うのがいいんでしょう。
高橋 時間が足りないのは、配分のせいなのか、読む力のせいなのか、見分けられますか?
松田塾長 次の表で、自分に近いものを探してみてください。
起きていること
考えられる原因
まず見ること
前半の第1〜5問で40分を超える
1問ごとの根拠探しに粘りすぎる
迷った選択肢で止まる時間に、上限を決める
最後の大問まで読み終わらない
後半の英文量に、時間が残っていない
前半の所要時間と、後半に残る時間を比べる
最後まで解けるが、見直しの時間がない
配分が全部ぎりぎりで、余りがない
マークの確認に3分を残す配分にする
時間内に終わるが、正答率が低い
読み方が粗い、設問の読み違い
時間ではなく、間違えた理由を分類する
どの大問も、1文ずつ読むのが遅い
単語・文の形の理解が、速さに追いついていない
時間配分の前に、文を読む力を見る
高橋 一番下の「1文ずつ読むのが遅い」場合は、配分を調整しても解決しなさそうです。
松田塾長 そのとおりなんです。配分表が効くのは、読む力が配分の速さに届いている人 です。単語は知っているのに、文の形がつながらずに読むのが遅い場合は、文法の理解が原因のことがあります。英語進学塾リオンの学習の流れには、英文法12単元の完成(5秒解答法で判断力を鍛える)という段階があります。文法の判断に時間がかかる人は、時間配分の練習と並べて、この部分を見直す価値があります。
高橋 配分の原因が、自分でも見分けられるか不安です。
松田塾長 記録を取れば、見分けられることが多いです。ただ、「読むのが遅い」の中身が、単語なのか、文の形なのか、設問の読み方なのかは、記録だけでは切り分けにくいことがあります。そこは、答案と所要時間を一緒に見てもらうほうが早いです。
共通テスト 英語 リスニング対策|当日の流れと、音声に慣れる練習
高橋 リーディングが終わってから、リスニングが始まるまでは、どう過ごすんですか?
松田塾長 令和9年度の受験案内には、リーディングは16時40分に終了し、そのあとの休憩時間中に、携帯電話・スマートフォン・時計など音の出る機器のアラーム設定を解除して電源を切る、と書かれています。受験者の入室は17時15分で終了、試験開始は17時20分です。時間割の上では、16時40分から17時20分まで40分あります。これは私の計算です。そのうえで、リスニングは17時20分までに入室していないと受験できません!
高橋 遅刻はできないんですね。入ったあとは、どんな流れですか?
松田塾長 受験案内の進行図では、まず問題冊子と解答用紙が配られ、解答用紙に受験番号などを記入・マークします。IC プレーヤー、イヤホン、音声メモリーが配られて、監督者の指示に従って操作準備をします。その後の「確認はじめ」で、約2分間の確認音声を聞いて、IC プレーヤーが正常に動くことを確かめ、音量を調節します。確認音声は試験問題ではありません。「解答はじめ」の指示のあと、約30分間の問題音声が流れます。
順番
時刻・合図
内容
1
16時40分
リーディング終了。このあと休憩時間
2
17時15分
受験者の入室終了
3
17時20分
試験開始。配付、解答用紙の記入、IC プレーヤーの操作準備
4
確認はじめ
確認音声(約2分間)で動作確認と音量調節
5
解答はじめ
問題音声(約30分間)。再生ボタンを押すと、試験終了まで自動で進む
6
18時20分
試験終了。答案とIC プレーヤー等を回収
高橋 問題音声の30分の間は、音声を止めたりできないんですか?
松田塾長 できません。受験案内には、IC プレーヤーに「一時停止」「早送り」「巻き戻し」の機能はない、と書かれています。それから、解答は設問ごとに解答用紙へマークする 、問題冊子に書いておいて、あとでまとめてマークしてはいけない、とも書かれています。ですから、迷った設問でも、その場で仮の答えをマークして、次の音声に遅れないようにするのが基本になります。
高橋 音声の準備時間の使い方で、公式に書かれていることはありますか。
松田塾長 令和8年度本試験の問題冊子では、第4問A、第5問、第6問Aなど一部の大問で、音声の前に問題文や図表を読む時間が与えられる、と書かれています。それから、問題音声には、問題文を読むため、または解答するために音声が流れない時間もあります。ここから先は、私の目安です。読む時間があったら、設問と選択肢を先に見て、「数字を聞き取る問題か」「理由を聞き取る問題か」「順番を聞き取る問題か」を決めておきます。聞き取る対象が決まっていると、1回読みでも拾いやすくなる、と私は考えています。
リスニング当日の準備(公式に書かれていること+筆者の目安)
– 公式 ― 17時20分までに入室する。入室していないと受験できない
– 公式 ― 休憩時間中に、音の出る機器のアラーム設定を解除し、電源を切る
– 公式 ― イヤホンは両耳に正しく装着する。片耳だけでの受験はできない
– 公式 ― 解答は設問ごとにマークする。最後にまとめてマークしない
– 公式 ― 音声が出ない、途中で止まる、冊子の乱丁などがあれば、ためらわずに黙って手を高く挙げる。試験が終わってから申し出ても、再開テストはない
– 筆者の目安 ― 読む時間は、聞き取る対象(数字・理由・順番)を決める時間にする
– 筆者の目安 ― IC プレーヤーの操作は、大学入試センターのIC プレーヤー操作ガイドで事前に体験しておく
高橋 音声が止まったときに、手を挙げるのは、すごく大事ですね。
松田塾長 そうなんです! 大学入試センターの案内にも、音声が途中で停止するなど聞き取れなくなった場合は、監督者の指示で試験を中断することがあり、中断を指示された受験者には試験終了後に再開テストを行う、と書かれています。我慢して解き続けないことが大事です。では、本番の前に、音声にどう慣れるかを見ていきましょう。
高橋 慣れるために、何をすればいいんですか。毎日英語を聞き流せばいいんでしょうか。
松田塾長 聞き流す練習は、続けやすい反面、どこが聞き取れていないのかが分からないまま終わりやすい、と私は思っています。ここから先は、公式の数字ではなく、指導の現場でよく使われる方法の一般論です。効果の出方は、人によって違います。まず、自分の「聞き取れない原因」を分けるところから始めましょう!
起きていること
考えられる原因
試してみること
スクリプトを読んでも意味が取れない
単語や表現を知らない
未知語を単語帳に入れる。まずは読む力を確認する
スクリプトを見れば分かるのに、音では分からない
音のつながりや弱くなる音に慣れていない
ディクテーションや音読で、音と文字をつなぐ
聞き取れているのに、設問に答えられない
聞く対象を決めずに聞いている
設問と選択肢を先に見る練習をする
1回読みの大問で、途中から集中が切れる
1回しか聞けない緊張、長さに慣れていない
1回だけ流して解く練習を入れる
数字や条件の問題で間違える
どの情報を聞くかが決まっていない
図表の問題で、聞く前に注目する箇所を決める
短い語を聞き落として、設問を落とす
否定や言い換えなど、小さな語に注意が向いていない
間違えた箇所のスクリプトで、聞き落とした語に印をつける
高橋 「音のつながり」というのは、どういうことですか。
松田塾長 例えば、練習用の短い文として、Could you pick it up? を考えます。この英文は練習のために作ったもので、実際の出題ではありません。文字で見ると5語に分かれていますが、話者によっては、pick it up の部分が続けて発音されて、1つの単語のように聞こえることがあります。聞こえ方には話者による差があります。文字では分かるのに音で分からない場合、単語の知識の問題ではなく、音と文字のつなぎ方の問題かもしれません。
steps
公式の音声を使って、1回通して解く。大学入試センターの「英語リスニングについて」のページで、令和8年度本試験・追・再試験の問題音声(mp3)が聞ける。問題と正解は、過去問のページで入手できる。放送スクリプトは、大学入試センターの過去問のページでは確認できなかったので、スクリプトが載っている教材は、出版社の公式ページで確認する
2回読みの第1・2問と、1回読みの第3〜6問を分けて練習する。1回読みの大問は、1回しか聞かずに答えを出す練習をする
答え合わせのあと、スクリプトが手元にあれば見て、聞き取れなかった箇所に印をつける。印の箇所を「知らない単語」「音が変わって聞こえた」「聞こえたが意味が取れなかった」に分ける
短い箇所を選んで、ディクテーション(聞こえた英語を書き取る)や音読を行う。音と文字を結びつける練習の1つとして、指導の現場でよく使われる
30分の通し練習を、本番に近い形で何回か入れる。本番は一時停止ができないので、練習でも止めない回を作る
高橋 練習は、週に何回くらいするものですか?
松田塾長 決まった回数を断定することはしません。人によって、他の科目の量も、力も違うからです。1つ言えるのは、聞き取れない原因を分ける作業を、練習のたびに入れてほしいということです。単に聞き流して終わると、どの方法が合っているのかが見えません。
高橋 原因の分け方は分かりましたが、自分の原因がどれなのかを、自分では判断しづらいです。
松田塾長 そこが、記事だけでは決められないところですね。同じ「リスニングで点が取れない」でも、単語が足りない人、音の変化に慣れていない人、設問の先読みができていない人で、やることが変わります。原因によって練習の方法も時間も変わるので、先に原因を見ておいたほうが、遠回りを減らせます。
共通テスト 英語 対策の本|時間配分とリスニングの練習用(書名つき・順位なし)
高橋 時間配分とリスニングの練習に使える本は、ありますか? 本屋さんに行くと、種類が多くて選べません。
松田塾長 この記事に関係する範囲で、出版社の公式ページで内容を確認できた本を、目的別に並べます。順位や優劣はつけません。書いてあるのは、出版社の公式ページの紹介にある範囲と、使う場面についての私の見立てです。「この本を使えば合格できる」とは言えません。
目的
書名
著者・出版社
公式ページで確認できた内容
使う場面(筆者の目安)
時間を測って解く過去問
共通テスト過去問研究 英語 リーディング/リスニング(2027年版)
教学社編集部 編・教学社
本試験・追試験の計24回分と、オリジナル模試2回分を収録。リスニングの音声はWEBで配信
80分と30分を、実際に測って解く練習
リーディングの解き方
共通テスト 英語〔リーディング〕 集中講義 新装版
三浦 淳一 著・旺文社
例題(共通テスト過去問題)で解法をインプットし、オリジナル問題でアウトプットする2部構成。リード文チェック、設問文チェック、本文の情報検索の3ステップで解説
配分を決めたあと、解く手順を固める
リスニングの解き方
共通テスト 英語〔リスニング〕 集中講義 改訂版
渡辺 淳志 著・旺文社
例題とオリジナル問題の2部構成。巻末の放送文を、音読・ディクテーションに使える。音声付き
大問ごとの形式を確認し、聞き取れない原因を探す
リスニングの基礎
英語リスニング ハイパートレーニング パーフェクトブック
安河内 哲也 著・監修・桐原書店
リスニングの基本の解説と、共通テスト対策のオリジナル演習問題2回分を収録。2020年11月1日刊行
音の聞こえ方に慣れる。出題形式は、公式の過去問で確認する
高橋 4冊とも、全部やらなきゃいけないんでしょうか(笑)。
松田塾長 全部やる必要はありません! 1つの目的につき1冊を、仕上げるまで使うのが私の考えです。まずは、過去問集で自分の記録を取って、足りないところに合う本を足してください。ひとつ注意があります。共通テストの出題形式は、年度で変わることがあります。本を選ぶときは、版や対応している年度を、出版社の公式ページで確認してください。リスニングの基礎の本は2020年11月の刊行なので、出題形式の確認は、大学入試センターの過去問と音声で行うのが確実です。
高橋 学校の教科書や、単語帳は、ここに入っていないんですね。
リオンの教材
– イメージ英文法 ― リオンのオリジナル教材
– 英文法12単元 MASTER MAP ― 英文法を12の単元で整理する教材
– LION映像授業ライブラリー ― 1,000本以上の映像授業
高橋 リオンの教材は、どう使うんですか?
松田塾長 英語進学塾リオンでは、自分の英語力と志望校を確認したうえで、どの教材を、どの順番で使うかを、一人ひとり決めます。上の本のように、市販の過去問集と組み合わせることもあります。文法の判断が遅い人と、音を聞き取れない人では、使う順番が変わります。
共通テスト 英語 対策の進め方|2026年10月9日から2027年1月16日までの99日
高橋 本試験の英語まで、どのくらい時間が残っているんでしょうか。
松田塾長 2026年10月9日から、英語の試験日の2027年1月16日(土)までは、99日です(計算値)。14週と1日にあたります。出願の期間は2026年9月15日から10月2日までで、2026年10月9日の時点では終わっています。出願内容の確認・訂正は、2026年10月9日から10月16日まで、と実施要項に書かれています。
高橋 99日で、何をすればいいんでしょうか。
松田塾長 4つの期間に分けた、私の目安を書きます。公式の日程ではなく、あなたの状況に合わせて書き換える前提の案です。
steps
2026年10月9日から10月31日(23日)は「測る」期間。過去問を1年分、80分で解き、大問ごとの所要時間と、失点の理由を記録する。志望校の英語の扱いを、募集要項で確認する
2026年11月1日から11月30日(30日)は「書き換える」期間。記録をもとに配分表を書き換え、別の年度で試す。リスニングは、1回読みの大問を、1回だけ聞く練習を入れる
2026年12月1日から12月31日(31日)は「通す」期間。本番の時間割(15時20分と17時20分)に合わせて、リーディングからリスニングまで通しで解く回を作る
2027年1月1日から1月15日(15日)は「整える」期間。新しい教材に手を広げず、記録を見直す。IC プレーヤー操作ガイドで操作を確認する
高橋 冬休みの勉強の考え方も、知りたいです。
時間が足りない・リスニングが苦手でも間に合う?|自己診断と現実的な答え
高橋 ここまでの内容を、自分の状況に当てはめて確認したいです。
松田塾長 下の表に、自分に近いものを選んでください。答えが1つに決まるわけではなく、複数に当てはまるのが普通です。
当てはまる状況
まずやること
この記事の節
志望校のリスニングの配点を、まだ知らない
募集要項で、英語の扱いを確認する
配点と志望校での換算
過去問を、時計を見ずに解いている
80分を測って、大問ごとの所要時間を書く
時間配分の作り方
後半の大問で、時間が足りなくなる
前半の所要時間と、語数の多い後半に残る時間を比べる
時間配分の課題
リスニングで、何が聞き取れていないか分からない
スクリプトを見て、聞き取れなかった原因を分ける
リスニング対策
リスニングの通し練習を、まだしていない
公式の音声で、30分の通し練習を1回やる
リスニング対策
平均点との差で、自分の位置を知りたい
過去問の素点を、平均点と並べて見る
平均点の推移
高橋 当てはまるものが、4つくらいありました(笑)。
松田塾長 4つあるのは、普通ですよ! 全部を同時にやる必要はありません。志望校の配点を確認することと、過去問を時間を測って解くことの2つが、最初の一手 になる人が多いです。
高橋 正直に聞きます。時間が足りなくて、リスニングも苦手なままでも、間に合いますか。
松田塾長 間に合う、と言い切ることはできません。何点を目標にするのか、過去問で何点取れているのか、他の科目に何時間かけられるのかで、答えが変わるからです。言えるのは、間に合うかどうかを左右する条件があることです。
間に合うかを左右する4つの条件
– 志望校の英語の重み ― 共通テストの英語が、総点の何割か。リスニングの配点は、リーディングと同じか
– 過去問の記録 ― 時間を測って解いた記録があるか。失点の理由が、時間・読み方・聞き取りのどれか分かっているか
– 残りの日数と、他の科目との配分 ― 2026年10月9日から2027年1月16日までの99日のうち、英語に使える時間
– 原因に合った練習ができているか ― 時間配分の問題なのか、読む力の問題なのか。聞き取りの問題なのか、単語の問題なのか
高橋 失敗しやすいところも、教えてください。
松田塾長 大きく6つあります。
英語の時間とリスニングで、よくある失敗
– 平均点だけで目標を決める ― 平均点は、志望校の合格に必要な点ではない。志望校の配点と、必要な得点率から決める
– 大問ごとの分数を、測らずに決める ― 筆者の目安も、過去問で自分の所要時間を測って、書き換える前提の数字
– 令和8年度の大問の姿を、令和9年度でも同じと決めつける ― リーディングの大問の数と、大問ごとの配点は、令和9年度では公式の文書で確認できていない。年度ごとに公表された本試験で確認する
– リスニングの通し練習をしないまま、当日を迎える ― 一時停止ができない30分を、通しで解く練習は、公式の音声でできる
– 志望校の英語の扱いを確認しない ― リーディングとリスニングの重みは、大学ごとに違うことがある
– 解答を最後にまとめてマークしようとする ― リスニングでは、設問ごとにマークする。迷っても、その場で仮の答えをマークして、次の音声に遅れない
この記事の信頼性|解説・監修と数字の出典
高橋 この記事の数字は、どこから持ってきているんですか?
松田塾長 大学入試センターが公表している資料だけです。そして、解説と監修は私が担当しています。
この記事の解説・監修
– 解説・監修 ― 松田貴盛(英語進学塾リオン塾長)
– 松田貴盛は、大手進学塾で英語講師を務め、20年にわたり若者の夢の実現をサポートしてきた。1998年に渡米し、カリフォルニア州立大学ロングビーチ校の映像学科を卒業。著書に『読むだけでおもしろいくらい脳に残るイメージ英文法』がある
この記事の数字の出典(いずれも2026年10月9日に取得)
– 大学入試センター 令和9年度 出題教科・科目の出題方法等、問題作成方針、実施要項、受験案内(A 試験概要・F 試験実施後・G その他)、共通テストQ&A
– 大学入試センター 令和8年度 実施結果の概要(令和4年度から令和8年度の平均点・受験者数・標準偏差)
– 大学入試センター 令和8年度 本試験 英語(リーディング・リスニング)の問題、正解・配点表、問題評価・分析委員会報告書の自己評価(問題作成部会の見解)
– 大学入試センター 令和7年度・令和8年度 試験情報データ「設問別得点率及び正答率表」
– 大学入試センター 英語リスニングについて(IC プレーヤー操作ガイド・問題音声)
– 各書籍の出版社の公式ページ(教学社・旺文社・桐原書店)
高橋 計算した数字は、どれなんですか?
松田塾長 1分あたり約70語、後半の語数の割合、1点あたりの語数、前半5問と後半3問の得点率、2回読みと1回読みの得点率、リーディングとリスニングの平均点の差、99日という日数は、公表された数字から私が計算したもので、記事中に「計算値」などと書いています。語数は私が数えた概算です。時間配分と、99日の進め方は、私の目安です。令和9年度の試験の詳細は、大学入試センターの公式ページで確認してください。
よくある質問
高橋 共通テストの英語は、何分で何点満点ですか?
松田塾長 大学入試センターの令和9年度の発表では、リーディングが80分で100点、リスニングが60分(うち解答時間30分)で100点です。令和9年1月16日(土)に実施され、時間割はリーディングが15時20分から16時40分、リスニングが17時20分から18時20分です。
高橋 共通テスト 英語 配点は、リーディングとリスニングで同じですか?
松田塾長 共通テストの素点は、どちらも100点満点で同じです。大学入試センターのQ&Aには、英語4技能のバランスのよい育成が求められていることを踏まえて、配点を均等にしている、と書かれています。ただし、志望校でどう換算されるかは大学ごとに違うことがあるので、募集要項で確認してください。
高橋 共通テスト 英語 時間配分は、大問ごとに決まっていますか?
松田塾長 大問ごとの時間は、公式には決まっていません。この記事の分数は、私の目安です。過去問を時間を測って解いて、自分の所要時間を書き出し、配分を決めてください。
高橋 リスニングは、必ず受けなければいけませんか?
松田塾長 英語を選んだ場合は、原則として、リーディングとリスニングの両方を受験します。英語以外の外国語を受験した場合は、リスニングを受験できません。障害等のある方への受験上の配慮として、リスニングの免除を申請できる場合もあります。詳しくは、大学入試センターの受験上の配慮案内で確認してください。
高橋 リスニングは、何回流れますか?
松田塾長 令和9年度の受験案内では、第1問と第2問は2回、第3問から第6問は1回です。問題音声には、問題文を読むため、または解答するために、音声が流れない時間もあります。
高橋 令和8年度の英語の平均点は、何点でしたか?
松田塾長 令和8年度本試験の平均点は、リーディングが62.81点、リスニングが54.65点です。令和4年度から令和8年度の平均点は、年度によってリーディングが高い年とリスニングが高い年があり、どちらが取りやすいかは年度で変わります。
高橋 共通テスト 英語 対策では、リーディングとリスニングのどちらを優先すべきですか?
松田塾長 一律には決められません。志望校で、リーディングとリスニングがどう換算されるかと、自分の過去問の記録で、どこで点を落としているかによって変わります。まず、志望校の募集要項で英語の扱いを確認し、過去問を時間を測って解いて、失点の理由を分けるところから始めてください。
高橋 令和9年度の英語は、令和8年度から変わりますか?
松田塾長 令和8年度と令和9年度の公式文書の英語の部分は、試験時間、配点、出題範囲、レベルの目安、音声の読み上げ回数の書き方が同じでした。ただし、令和9年度のリーディングの大問の数や、大問ごとの配点は、私が確認した公式の文書には示されていないので、練習では令和8年度の過去問を使いながら、令和9年度の本試験の問題が公表された段階で確認してください。
高橋 時間が足りなくて、リスニングも苦手でも、間に合いますか?
松田塾長 間に合う、と言い切ることはできません。志望校の英語の重み、過去問の記録、2027年1月16日までに使える日数、原因に合った練習ができているか、で変わります。まず、過去問を時間を測って解き、失点の理由を、時間・読み方・聞き取りに分けて確認してください。
共通テスト 英語 対策、次の一歩|無料の英語力診断・個別相談
松田塾長 ここまで、令和9年度の英語の構成と配点、時間割、平均点、令和7年度・令和8年度の大問ごとの得点率、リーディングの時間配分の目安、リスニングの準備と音声への慣れ方を、お話ししてきました。数字は、大学入試センターが公表している資料で確認できる範囲をお渡ししました。分かったのは、リーディングの後半3問は、2年続けて前半5問より得点率が低く、読む量も後半に偏っていること。リスニングは、1回読みの大問が6割を占め、第5問の得点率が2年とも最も低かったことです。
高橋 数字は分かりました。でも、私の場合はどうなのかが、自分では判断しきれないです。
松田塾長 ここからは、一般論から、あなた自身の話に切り替えます。同じ「リーディングが80分で終わらない」でも、原因はいろいろです。単語や文の形の理解が、読む速さに追いついていない人。前半の大問で粘りすぎて、後半に時間が残らない人。設問の根拠を探すのに、時間を使いすぎる人。マークの確認で時間を削っている人もいます。リスニングも、単語を知らない人、音のつながりに慣れていない人、設問を先に見ていない人、1回読みで集中が切れる人と、症状は同じでも、原因が違います。
高橋 原因が分からないまま、時間配分表だけ作ったら、どうなりますか。
松田塾長 一番もったいないのは、配分表を何枚も書き換えたのに、遅い原因は単語や文の形で、配分を変えても解決しない、というケースです。リスニングも、毎日聞き続けても、聞き取れない原因が単語の知識なら、音の練習では解決しません。努力が足りないのではなく、原因とやることがずれているのが、いちばん時間を失います。2027年1月16日という日付は動きません。
高橋 逆に、原因が分かったら、どうなるんでしょう。
松田塾長 志望校の配点で、リーディングとリスニングをそれぞれ何点取りに行くのかが決まります。そのために、時間配分と音声の練習の何を優先するかも決まります。そうなれば、冬休みの使い方も、決めやすくなります。
高橋 先生の塾では、どんな形で見てもらえるんでしょう。
松田塾長 英語進学塾リオンでは、リオンテストで、文法・長文読解・リスニング・ライティングなどのセクションを細かく診断して、強化すべきところを明確にしています。そのうえで、ワンオンワン面談で、生徒と親御さんの希望を伺い、具体的な目標を決めます。2024年度の冬期講習では、高校1・2・3年生と浪人生を対象に、共通テストのReading講座とListening講座を開きました。塾生以外の方も受講できる形でした。2026年度の日程、講座、空き状況は、学年と状況を伺ってから、個別にご案内します。
高橋 相談では、何が分かるんでしょうか。
松田塾長 過去問の失点が、時間切れによるものか、読み違いによるものか、聞き取りによるものか。志望校の配点で、リスニングにどのくらいの比重を置くか。2027年1月16日までに、何を優先するか、です。外部生の個別学習相談は無料で、無理に講座を勧めることはありません。まず話を聞いてから、判断していただいて構いません。
高橋 柏・我孫子校は、柏市にあるんですか?
松田塾長 教室があるのは、千葉県我孫子市です。拠点は3つで、電話は0120-241-261(月〜土 10時〜22時)でも受け付けています。
校舎
所在地
電話番号
柏・我孫子校
千葉県我孫子市本町2-7-17 カメリア・7・ビル204号室(我孫子駅南口から徒歩1分)
04-7128-8653
千葉校
千葉県千葉市中央区新町22-1 新町55ビル401(JR千葉駅南口から徒歩3分)
043-216-5604
オンライン校
全国対応
0120-241-261(受付は月〜土の10時〜22時)
高橋 まず、自分の過去問の記録を持って、相談に行ってみます!
松田塾長 それがいいと思います。時間を測って解いた答案と、大問ごとの所要時間のメモがあれば、話が早く進みます。なければ、なくても構いません。気になる方は、一度、確認してみてください。
参考リンク
Q. 共通テストの英語は、何分で何点満点ですか?
大学入試センターの令和9年度の発表では、リーディングが80分で100点、リスニングが60分(うち解答時間30分)で100点です。令和9年1月16日(土)に実施され、時間割はリーディングが15時20分から16時40分、リスニングが17時20分から18時20分です。
Q. 共通テスト 英語 配点は、リーディングとリスニングで同じですか?
共通テストの素点は、どちらも100点満点で同じです。大学入試センターのQ&Aには、英語4技能のバランスのよい育成が求められていることを踏まえて、配点を均等にしている、と書かれています。ただし、志望校でどう換算されるかは大学ごとに違うことがあるので、募集要項で確認してください。
Q. 共通テスト 英語 時間配分は、大問ごとに決まっていますか?
大問ごとの時間は、公式には決まっていません。この記事の分数は、私の目安です。過去問を時間を測って解いて、自分の所要時間を書き出し、配分を決めてください。
Q. リスニングは、必ず受けなければいけませんか?
英語を選んだ場合は、原則として、リーディングとリスニングの両方を受験します。英語以外の外国語を受験した場合は、リスニングを受験できません。障害等のある方への受験上の配慮として、リスニングの免除を申請できる場合もあります。詳しくは、大学入試センターの受験上の配慮案内で確認してください。
Q. リスニングは、何回流れますか?
令和9年度の受験案内では、第1問と第2問は2回、第3問から第6問は1回です。問題音声には、問題文を読むため、または解答するために、音声が流れない時間もあります。
Q. 令和8年度の英語の平均点は、何点でしたか?
令和8年度本試験の平均点は、リーディングが62.81点、リスニングが54.65点です。令和4年度から令和8年度の平均点は、年度によってリーディングが高い年とリスニングが高い年があり、どちらが取りやすいかは年度で変わります。
Q. 共通テスト 英語 対策では、リーディングとリスニングのどちらを優先すべきですか?
一律には決められません。志望校で、リーディングとリスニングがどう換算されるかと、自分の過去問の記録で、どこで点を落としているかによって変わります。まず、志望校の募集要項で英語の扱いを確認し、過去問を時間を測って解いて、失点の理由を分けるところから始めてください。
Q. 令和9年度の英語は、令和8年度から変わりますか?
令和8年度と令和9年度の公式文書の英語の部分は、試験時間、配点、出題範囲、レベルの目安、音声の読み上げ回数の書き方が同じでした。ただし、令和9年度のリーディングの大問の数や、大問ごとの配点は、私が確認した公式の文書には示されていないので、練習では令和8年度の過去問を使いながら、令和9年度の本試験の問題が公表された段階で確認してください。
Q. 時間が足りなくて、リスニングも苦手でも、間に合いますか?
間に合う、と言い切ることはできません。志望校の英語の重み、過去問の記録、2027年1月16日までに使える日数、原因に合った練習ができているか、で変わります。まず、過去問を時間を測って解き、失点の理由を、時間・読み方・聞き取りに分けて確認してください。