高橋先生、早稲田大学の理工学部を受けようと思ってるんですけど、「日本一難しい理系英語」って呼ばれてるって聞きました。そんなに大変なんですか?
松田塾長その呼び方には理由があります。基幹理工学部・創造理工学部・先進理工学部の3学部は同一試験日に同一試験問題で実施される共通入試で、英語だけでも社会・学術・哲学的な抽象論まで扱う長文が並びます。理系だからといって理科系の話題だけが出るわけではないんです。

高橋えっ、理系なのに哲学みたいな抽象的な話も出るんですか! まず配点から教えてください。
入試の全体像・配点構成
松田塾長理工学部の一般選抜は英語120点・数学120点・理科120点の合計360点満点です。基幹理工・創造理工・先進理工の3学部とも配点は共通で、試験時間は英語が90分、数学と理科がそれぞれ120分です。


高橋英語・数学・理科がきれいに120点ずつなんですね。3学部とも併願はできるんですか?
松田塾長3学部間の併願はできません。ただし基幹理工学部の中には学系1〜4という区分があり、学系4では「得意科目選考」という、指定科目で特に優れた成績を示した受験者を合計点が合格最低点に届かなくても合格とする制度も用意されています。

高橋3教科とも同じ配点っていうのは、他の学部とはちょっと違う設計ですよね。英語だけ見ると比率はどれくらいなんですか?
英語配点・比率の詳細
松田塾長表で整理しましょう。

| 教科 |
配点 |
試験時間 |
備考 |
| 外国語(英語) |
120点 |
90分 |
Part I〜V構成 |
| 数学 |
120点 |
120分 |
数学(理系) |
| 理科 |
120点(1科目60点) |
120分 |
物理・化学・生物から2科目選択 |
| 総点 |
360点 |
– |
英語比率は約33% |
高橋英語の比率は33%くらいなんですね。数学や理科と同格ってことは、理系だからといって英語を軽視できないってことですか?
松田塾長3教科均等配点だからこそ、1教科で大きく崩れると挽回が難しいんです。理系志望の受験生ほど数学・理科に時間を割きがちですが、英語で他の受験生に差をつけられると総合点への影響が大きくなります。配点はわかったところで、英語90分の中身を見ていきましょう。

大問構成・出題形式
松田塾長理工学部の英語はPart I〜Vの構成で、特にPart I〜IIIが受験生の間で「最難関」と語られる部分です。


松田塾長Part I〜IIIの内容を表にまとめました。

| Part |
内容 |
特徴 |
| Part I |
長文読解3本構成(合計1,300語超) |
社会・学術・哲学的抽象論。最難関 |
| Part II |
実験・論文系読解 |
図表・計算問題を含む科学データ読解 |
| Part III |
段落整序 |
指示語・代名詞・定冠詞を手がかりに論理チェーンを組む |
高橋Part Iだけで長文が3本、しかも合計1,300語超なんですね。しかも社会とか哲学みたいなテーマも混ざるって、理系の試験なのに意外です。
松田塾長理工学部の英語は理系トピックだけに偏らせず、抽象的な議論を英語でどこまで正確に追えるかを試す作りになっています。だからこそ「日本一難しい理系英語」と評されるわけです。3本の長文をどう時間配分するかが、Part Iの出来を大きく左右します。

高橋Part IIの実験・論文系読解っていうのは、理系らしい問題ってことですよね? 図表が出てくるんですか?
松田塾長そうです。図表やグラフを使った科学データの読解+計算問題という組み合わせです。ここで一番注意してほしいのは、図表の軸と単位を最初に確認することです。英語の設問文だけを読んで焦って計算を始めると、軸の単位を読み違えて答えがまるごとズレてしまうことがあります。

高橋単位を見落とすとアウトってことですね(笑)。Part IIIの段落整序は、どうやって解けばいいんですか?
頻出文法テーマ・つまずきポイント
松田塾長Part IIIの段落整序は、指示語・代名詞・定冠詞を手がかりに論理チェーンを組み立てる問題です。ある段落の冒頭に “This approach” や “the theory” のような表現があれば、それが指す内容が前のどの段落にあるかを追いかけることで、正しい順番が見えてきます。

高橋指示語や定冠詞をヒントにするっていうのは、大問Iの長文読解とは違う読み方が必要になりそうですね!
松田塾長単語や文法の知識だけでは太刀打ちできない、構造を見抜く読解力が問われるのがPart IIIの特徴です。段落ごとの要点を一言でメモしながら読み、それぞれの段落がどんな話題のつながりを持っているかを整理する訓練が効きます。

理系トピックだけの対策では不十分
Part Iは社会・学術・哲学的抽象論まで扱うため、理系分野の英文だけに慣れていると太刀打ちできません。人文・社会科学系の抽象的な英文にも日頃から触れておく必要があります。
高橋理系の勉強だけしてればいいわけじゃないんですね(笑)。じゃあPart別に、具体的にどう解けばいいのか教えてください。
大問別詳細解説
松田塾長90分でPart I〜Vをこなす以上、Part I〜IIIの時間配分をあらかじめ決めておくことが欠かせません。

steps
- Part I(長文読解3本) — 1本ごとに設問を先に確認してから本文を読み、抽象的なテーマでも段落の主題文だけは必ず押さえる
- Part II(実験・論文系読解) — 図表のタイトル・軸・単位を最初に確認してから設問に取りかかり、計算ミスを防ぐ
- Part III(段落整序) — 各段落の要点を一言でメモし、指示語・代名詞・定冠詞が指す内容を手がかりに論理のつながりを組み立てる
- 見直し — 残り時間があれば、Part IIの単位換算とPart IIIの並び順を優先して見直す
高橋図表の単位確認を最初にやるっていうのは、意識してなかったです! 覚えておきます!
松田塾長Part IIは計算そのものより「前提条件の読み違え」で失点するケースが圧倒的に多いので、計算に入る前の確認作業を惜しまないでください。

高橋Part Iの抽象的な長文って、どうやって読解力を鍛えればいいんですか?
松田塾長哲学・社会科学系の英文でも、まず具体例の部分と抽象的な主張の部分を分けて読む癖をつけると読みやすくなります。抽象的な一文だけを追おうとせず、その前後にある具体例に頼って意味を推測する読み方が有効です。

高橋解き方のイメージができました! じゃあ実際、英語で何割くらい取れれば合格ラインに乗るんですか?
配点・ボーダーシミュレーター
松田塾長理工学部は素点の55%〜60%が合格ラインの目安とされています。実際にシミュレーションしてみましょう。

steps
- 英語120点満点のうち55% — 120 × 0.55 = 66点が下限の目安
- 数学・理科もそれぞれ55%だった場合 — 120 × 0.55 = 66点ずつ
- 3教科合計(55%ライン) — 66 + 66 + 66 = 198点。総点360点のうち55%
- 3教科とも60%まで伸ばせた場合 — 120 × 0.6 = 72点ずつ。合計216点(60%)
高橋3教科とも55%から60%に伸びると、合計が198点から216点まで上がるんですね! けっこう幅がありますね。
松田塾長3教科均等配点だからこそ、英語で55%を割り込むと他の2教科で穴埋めするのが難しくなります。逆に英語を安定して6割以上に乗せられれば、数学・理科の負担を多少軽くすることもできます。

ボーダー予想の扱いについて
ここで示した55%〜60%という数値は、公表されている受験情報を踏まえた目安の計算例です。実際の合格最低点は年度・学系によって変動するため、最新の入試結果は必ず早稲田大学入学センターの公式発表で確認してください。
高橋シミュレーションはわかりました! 具体的にどう対策すればいいのか教えてください。
対策・攻略法
松田塾長Part I〜IIIそれぞれで求められる力が違うので、Part別に対策を組み立てる必要があります。

理工学部英語 対策の優先順位
1. 抽象的長文への耐性づくり — Part I対策として、理系トピックだけでなく人文・社会科学系の抽象的な英文にも日常的に触れておく
2. 図表読解と単位確認の習慣化 — Part II対策として、英文の科学データを読むときは必ず軸・単位を最初に確認する癖をつける
3. 論理チェーンを組む段落整序トレーニング — Part III対策として、指示語・代名詞・定冠詞に印をつけながら段落の並び替えを繰り返し練習する
高橋過去問はどれくらい遡って解けばいいですか(笑)?
松田塾長Part I〜IIIの出題傾向は年度をまたいで比較的安定しているので、直近数年分の過去問を繰り返し解いて、抽象的長文・データ読解・段落整序のそれぞれに慣れておくのが効率的です。

時間配分の目安
Part Iに30分前後、Part IIに25分前後、Part IIIに20分前後、残りをPart IV・Vと見直しに。90分という短さを考えると、1つのPartに時間をかけすぎない管理が欠かせません。
高橋時間配分、しっかり意識しておきます!
基本情報まとめ
松田塾長ここまでの内容を整理しておきますね。

| 項目 |
内容 |
| 大学名 |
早稲田大学 |
| 学部 |
理工学部(基幹理工・創造理工・先進理工共通) |
| 満点 |
360点(英語120点+数学120点+理科120点) |
| 英語配点 |
120点(比率約33%) |
| 英語試験時間 |
90分・Part I〜V構成 |
| 分析対象年度 |
2026年度 |
| 公式サイト |
https://www.waseda.jp/fsci/ |
高橋英語・数学・理科が均等配点っていう理系学部、他にもあるんですか?
類似する大学・学部との比較
松田塾長慶應義塾大学 医学部も英語150点・数学150点・理科200点という3教科型の配点ですが、理科の比重が数学・英語より大きい設計です。理工学部のように
3教科をきっちり均等に配点する設計は、むしろ珍しいタイプに入ります。

高橋均等配点だと、どの教科も手を抜けないってことですね。
松田塾長そのとおりです。同じ早稲田でも
人間科学部のように英語の配点比率が全体の3分の1程度という点は理工学部と近いですが、共通テストを組み合わせるかどうかという仕組みの部分は大きく異なります。
配点比率が似ていても、試験の仕組みまで同じとは限らないので、学部ごとに必ず確認してください。

高橋なるほど、勉強になりました! 最後にいくつか質問してもいいですか?
よくある質問
高橋基幹理工・創造理工・先進理工のどれを受けるか、英語対策は変わりますか?
松田塾長3学部は同一試験日に同一試験問題で実施されるので、英語対策そのものは共通で問題ありません。学系・学科ごとの理科の選択パターンなど、英語以外の部分で確認が必要な違いはあります。

高橋Part IV・Vはどんな内容なんですか?
松田塾長Part IV・Vについては今回の解説の対象範囲外なので、過去問や大学発表の情報で別途確認してください。Part I〜IIIの対策を優先的に固めたうえで、過去問演習の中でPart IV・Vの傾向もあわせて確認していく進め方がおすすめです。

高橋得意科目選考というのは、誰でも使える制度なんですか?
松田塾長得意科目選考は基幹理工学部の学系4に用意されている制度で、指定された科目(英語・数学・物理・化学・生物)で特に優れた成績を示した受験者が対象です。合計点が合格最低点に届かなくても合格になる可能性がある制度ですが、あくまで学系4限定の仕組みである点に注意してください。

高橋最後に、これから対策を始める人に一言お願いします!
松田塾長理系だからといって理系トピックの英文だけに偏らず、抽象的な文章にも慣れておくことが、Part Iを突破する一番の近道です。図表の単位確認、段落整序の論理チェーンづくりとあわせて、3つの力をバランスよく鍛えてください。

高橋ありがとうございます! さっそく人文系の英文にも手を広げて読んでみます!
参考リンク
– 早稲田大学 理工学術院(公式): https://www.waseda.jp/fsci/
– 早稲田大学 入学センター 一般選抜: https://www.waseda.jp/inst/admission/undergraduate/system/general
Q. 早稲田大学理工学部の英語配点は何点ですか?
総点360点のうち英語は120点(比率約33%)です。数学120点・理科120点と均等配点になっており、基幹理工・創造理工・先進理工の3学部共通です。
Q. 理工学部の英語はどんな構成ですか?
90分でPart I〜Vの構成です。特にPart Iが社会・学術・哲学的抽象論を含む長文読解3本(合計1,300語超)、Part IIが図表を使った実験・論文系読解、Part IIIが指示語・定冠詞を手がかりにした段落整序で、この3つが最難関と評されます。
Q. なぜ「日本一難しい理系英語」と言われるのですか?
理系学部の英語でありながら、理系トピックだけでなく社会・哲学的な抽象論まで長文で扱われるためです。理系の知識だけでなく、抽象的な英文を正確に読み解く力が求められます。
Q. 合格ボーダーの目安はどれくらいですか?
公表されている受験情報を踏まえると、素点の55%〜60%が一つの目安とされています。ただし年度・学系によって変動するため、最新の入試結果は入学センターの公式発表で確認してください。