高橋先生、東北大学の文学部(人文社会学科)を調べてたんですけど、配点の数字がサイトによって違って見えるんです……! 総点2000点のところもあれば1300点のところもあって、どっちが本当なんですか?
松田塾長いい着眼点です。実はどちらも正しいんですよ。東北大学の一般選抜(前期日程)は大学入学共通テスト700点+二次試験(個別学力検査等)1300点=総点2000点という2段構えの入試です。今日はこの2000点のうち、特に二次試験の1300点にしぼって、英語の重みを一緒に見ていきましょう。

高橋ええっ、2段構えなんですか! ということは、私たちがいつも話してる「英語配点500点・比率38.5%」っていうのは、2000点のうちの数字じゃないんですか?
松田塾長そのとおりです。500点も38.5%も、二次試験(個別学力検査等)1300点だけを分母にした数字です。共通テストの700点は完全に別枠として扱われます。ここを混同すると配点計算がずれるので、最初にしっかり整理しておきましょう。

入試の全体像・配点構成
松田塾長まず全体像を表で見てください。文学部の一般選抜(前期日程)は、共通テストと二次試験でそれぞれ別の科目配分になっています。


| 区分 |
国語 |
地歴・公民 |
数学 |
理科 |
外国語 |
情報 |
計 |
| 共通テスト |
100点 |
250点 |
100点 |
100点 |
100点 |
50点 |
700点 |
| 二次試験(個別) |
500点 |
- |
300点 |
- |
500点 |
- |
1,300点 |
高橋共通テストだと地歴公民が250点で一番重いのに、二次試験だと国語と外国語が500点ずつで並んでるんですね! 教科ごとの重みがガラッと変わるのが面白いです。
松田塾長いいところに気づきましたね。共通テストは6教科バランス型、二次試験は国語・数学・外国語の3教科集中型という、まったく違う設計になっています。じゃあ次は、その二次試験の中で英語がどれくらいの重みを持つのか、詳しく見ていきましょう。

英語配点・比率の詳細
松田塾長二次試験1300点の内訳をあらためて整理します。

| 科目 |
配点 |
二次試験1300点に占める比率 |
| 国語 |
500点 |
38.5% |
| 数学 |
300点 |
23.1% |
| 外国語(英語) |
500点 |
38.5% |
| 二次試験計 |
1,300点 |
100% |
高橋国語と英語が同じ500点で並んでるんですね。数学は300点だから、英語の得点力がかなり効いてきそうです。
松田塾長二次試験だけで見ると、英語は国語と並んで最大配点です。しかも共通テストの外国語は700点中わずか100点(比率14.3%)なのに対して、二次では38.5%まで跳ね上がる。この落差の大きさが東北大学文学部の入試の特徴です。

共通テストと二次試験で英語の測り方が違う
共通テストの「外国語(英語)」は、リーディング150点満点・リスニング50点満点の合計200点満点に換算して使われます(文学部を含む多くの学部で共通の換算方式)。一方で二次試験の外国語500点にはリスニングがなく、長文読解・英作文・和文英訳など記述式のみで構成されます。同じ「英語」でも問われる力がまったく違う点に注意してください。
高橋えっ、二次はリスニングなしなんですか! じゃあ共通テストと二次で対策の仕方を変えないといけないってことですね。
松田塾長そうです。次は、その二次試験の英語が具体的にどんな大問構成になっているか見ていきましょう。

大問構成・出題形式
松田塾長文学部の二次試験の外国語(英語)は100分・大問4題という構成が、ここ数年安定しています。総語数はおよそ3000語です。


松田塾長大問Ⅰ・Ⅱは長文読解で、記述式の内容説明問題と下線部和訳問題が中心。誤文指摘問題や整序問題のような文法知識を問う設問も混ざります。大問Ⅲは会話文の読解と、その内容に関連した自由英作文(指定語数60〜80語)の組み合わせ。大問Ⅳは、こなれた日本語の文章を素材にした和文英訳と語句整序です。

高橋大問4つのうち2つが「書く」問題なんですね……! 読解だけじゃなくて、英作文と和文英訳、両方対策しないとダメなんだ(笑)
松田塾長そこが文学部英語の一番の特徴です。単語や文法の知識自体は標準的なレベルなんですが、読み取った内容を日本語・英語の両方で正確に表現する力が問われます。じゃあ次は、その中でも特につまずきやすいポイントを具体的に見ていきましょう。

頻出文法テーマ・つまずきポイント
松田塾長文学部の英語でつまずきやすいのは、大きく3つです。英作文・和文英訳・長文読解の記述式設問ですね。

高橋自由英作文って、60〜80語って結構ちょうどいい分量な気がするんですけど、何が難しいんですか?
松田塾長分量よりも「型」の問題です。2025年度・2026年度は、会話文中の2人の生徒のどちらの意見に賛成かを選び、理由を述べる形式が出ています。自分の意見を自由に語るタイプではなく、与えられた会話の文脈に沿って賛否と理由を組み立てる力が必要になるんです。

高橋なるほど、自由って言っても完全に自由じゃないんですね! 和文英訳のほうはどうですか?
松田塾長和文英訳では、こなれた日本語(評論文などの一節)がそのまま出てきます。日本語のまま英訳しようとすると詰まるので、まず「訳しやすい日本語」に頭の中で言い換える練習が欠かせません。たとえば婉曲的な言い回しを、主語・動詞がはっきりした直接的な文に変換してから英語にする、という手順です。

高橋日本語力も試されるってことですね(笑)。長文の記述式はどこが難しいんですか?
松田塾長長文の内容説明問題は、該当箇所を見つけるだけでなく、読み手にわかりやすい日本語でまとめ直す力が必要です。下線部和訳も直訳ではなく文脈に合わせた自然な訳出が求められます。単語・文法の基礎固めに加えて、書いた答案を第三者に添削してもらう練習が効果的です。

高橋独学だとなかなか気づけないポイントですね! 気をつけます(笑)。
松田塾長じゃあ次は、この3つのつまずきポイントが実際の大問でどう出てくるのか、直近の年度を例に具体的に見ていきましょう。

大問別詳細解説
松田塾長実際に2025年度でどんなテーマが出たか、具体例で見てみましょう。次のように流れが決まっています。

steps
- 大問Ⅰ(長文読解) — 2025年度は「大学での学び」がテーマ。内容説明・下線部和訳中心
- 大問Ⅱ(長文読解) — 2025年度は「睡眠の重要性」がテーマ。内容説明・意味選択中心
- 大問Ⅲ(会話文読解+自由英作文) — 2025年度は「オーバーツーリズム」がテーマ。会話文の同義語選択と、60〜80語の自由英作文
- 大問Ⅳ(和文英訳+語句整序) — 2025年度は評論家・古田徹也の文章から出題。こなれた日本語を英語に言い換える力が試される
高橋テーマが毎年変わるんですね! 社会的なテーマが多いんですか?
松田塾長そうですね。大学教育・睡眠・観光(オーバーツーリズム)のように、時事性のある社会科学系のテーマが選ばれやすい傾向があります。文学部といっても文学作品の読解というより、評論・エッセイ寄りの文章が中心です。じゃあ次は、この配点で実際どのくらい取れれば合格圏に近づくのか、シミュレーションしてみましょう。

配点・ボーダーシミュレーター
松田塾長ここで大事な注意点があります。東北大学は一般選抜(前期日程)の合格最低点・得点率を公式には公表していません。なので「英語は何点取れば確実」という断定はできないんですが、配点そのものは公式データなので、それをもとに考え方を整理しましょう。

合格最低点は非公表
東北大学入試センターの募集要項には、教科ごとの配点表は掲載されていますが、合格者の最低点や得点率は公表されていません。ネット上に出回る「ボーダー得点率」は予備校各社の独自算出であり、公式データではない点に注意してください。
steps
- 共通テスト700点と二次試験1300点は別枠で合算される — 総点2000点のうち、どちらか一方だけで合否は決まらない
- 二次試験1300点のうち英語は500点(38.5%) — 国語500点と並んで最大配点なので、英語を苦手なまま残すと二次全体の得点計画が崩れやすい
- 英語500点は大問4題(読解2・会話文+英作文1・和文英訳1)に分散 — 1つの大問で失点しても他の大問で挽回できる設計と捉え、苦手分野を作らない対策を優先する
- 共通テストの外国語(200点換算)と二次の外国語(500点)は別スキル — リスニングを含む共通テスト対策と、記述式中心の二次対策は分けて計画を立てる
高橋断定できるボーダーがないなら、逆に「配点の大きい科目を落とさない」意識のほうが大事そうですね。
松田塾長まさにそこです。二次試験は国語500・英語500・数学300という配分そのものが、国語と英語の記述力を重視するというメッセージでもあります。じゃあ次は、その対策の優先順位を具体的にまとめましょう。

対策・攻略法
松田塾長ポイントを2つに絞りました。

記述式2教科(国語・英語)を苦手にしない
二次試験1300点のうち国語500点・英語500点で合計1000点、実に77%を「書く力」が問われる科目が占めます。選択式に慣れた対策だけでは点数が伸びにくいので、早い段階から記述式の答案を第三者に添削してもらう練習を取り入れてください。
英作文と和文英訳は型で対策する
自由英作文は「会話文の文脈に沿って賛否と理由を述べる」型、和文英訳は「こなれた日本語を訳しやすい表現に言い換えてから英訳する」型。どちらも一発勝負の発想ではなく、過去問で型を繰り返し練習することが得点安定につながります。
高橋型を知ってるかどうかで、本番の落ち着き方が全然違いそうですね。
松田塾長そうです。じゃあ最後に、基本情報を一覧で整理しておきましょう。

基本情報まとめ
| 項目 |
内容 |
| 大学名・学部 |
東北大学 文学部(人文社会学科) |
| 入試方式 |
一般選抜(前期日程) |
| 二次試験(個別)総点 |
1,300点 |
| 二次試験の英語配点 |
500点 |
| 二次試験に占める英語比率 |
38.5% |
| 共通テスト配点(別枠) |
700点 |
| 共通テスト+二次の総合計 |
2,000点 |
| 対象年度 |
2025年度入試実績 |
| 公式サイト |
https://www.tohoku.ac.jp/ |
高橋こうして見ると、1300点とか500点って単体の数字よりも、2000点全体の中でどこに重みがあるかを理解するのが大事なんですね。
松田塾長そのとおりです! じゃあ次に、入試の設計がまったく違う私立大学の例とも比べてみましょう。

類似する大学・学部との比較
松田塾長東北大学文学部のような国公立大学の二段階選抜とは対照的に、私立大学は共通テストなしの独自試験1本、あるいは外部検定試験の活用というまったく違う設計を取っています。たとえば
早稲田大学 商学部は、共通テストを使わず学内独自の英語試験だけで合否を決める方式で、英語配点は総点の40%です。

高橋国公立と私立で、そもそも英語の測られ方の仕組みが違うんですね。
松田塾長さらに違うタイプもあります。
立教大学 経済学部は学内独自の英語試験を廃止して、英検やTEAPなどの外部検定試験のスコアか共通テストの英語で判定する方式です。東北大学のような記述式の二次試験とは対策の方向性がまったく異なるので、併願パターンを考えるときは「その大学の英語がどう測られるか」を必ず個別に確認してください。

高橋記述式でガッツリ書かせる大学と、外部検定で測る大学と、独自試験1本の大学と……本当にバラバラですね! ちゃんと1校ずつ調べます。
よくある質問
高橋最後にみんなが気になりそうな質問、まとめて聞いてもいいですか?
松田塾長もちろんです。順番に答えていきますね。

高橋二次試験の英語にリスニングはないんですか?
松田塾長ありません。二次試験の外国語500点は、長文読解・会話文読解・自由英作文・和文英訳のすべてが筆記の記述式です。リスニングが課されるのは共通テストの外国語(200点換算のうち50点分)のほうです。

高橋共通テスト700点が悪くても、二次試験でカバーできますか?
松田塾長総点2000点は共通テスト700点と二次試験1300点の合計なので、理論上は二次試験で挽回する余地があります。ただし東北大学の多くの学部では、共通テストの成績で第一段階選抜(足切り)を行う場合があるので、募集要項で最新の実施方法を必ず確認してください。

高橋和文英訳と自由英作文、どっちを優先して対策すればいいですか?
松田塾長配点は公表されていませんが、大問数で見ると長文読解2題・会話文+自由英作文1題・和文英訳1題という構成です。どれか1つに偏らず、記述式全般の「書く力」を底上げする対策が結果的に一番効率的です。

参考リンク
東北大学入試センター 2025年度一般選抜(前期日程)募集要項 配点表 — https://www.tnc.tohoku.ac.jp/images/yoko/2025_ippan.pdf
東北大学アドミッション機構 — https://admissions.tohoku.ac.jp/
東北大学 公式サイト — https://www.tohoku.ac.jp/
Q. 二次試験の英語にリスニングはないんですか?
ありません。二次試験の外国語500点は長文読解・会話文読解・自由英作文・和文英訳のすべてが筆記の記述式です。リスニングは共通テストの外国語のほうに含まれます。
Q. 共通テスト700点が悪くても、二次試験でカバーできますか?
総点2000点は共通テスト700点と二次試験1300点の合計なので理論上は挽回の余地があります。ただし第一段階選抜(足切り)がある場合があるので募集要項を確認してください。
Q. 和文英訳と自由英作文、どっちを優先して対策すればいいですか?
配点は非公表ですが、大問構成は長文読解2題・会話文+自由英作文1題・和文英訳1題です。どれかに偏らず記述式全般の力を底上げするのが効率的です。