高橋 松田塾長、立教大学の観光学部を第一志望にしたいんですけど、英語の過去問が全然見つからなくて……! 探し方が悪いんでしょうか?
松田塾長 探し方の問題じゃないですよ。立教大学観光学部は、2026年度の一般入試で独自の英語試験を行っていません。英語の200点は、英語資格・検定試験のスコア、または大学入学共通テストの「外国語『英語』」の得点を、立教大学が独自の方法で得点化したもの なんです。
高橋 えっ、じゃあ試験会場では英語を解かないんですか!? その200点って、全体のどれくらいの割合なんでしょう?
松田塾長 国語が200点、地歴・公民・数学から選ぶ1科目が150点で、そこに英語200点が加わって総点は550点です。英語は550点中200点で、比率は36.4% 。国語と並んで、いちばん重い科目になります。今日は「試験会場では解かない英語200点」をどう取りにいくかを、倍率や合格者の最低ラインまで含めて一緒に見ていきましょう。
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入試の全体像・配点構成
高橋 まず全体像から教えてください。観光学部って、どんな学科があって何人くらい募集しているんですか?
松田塾長 観光学科と交流文化学科の2学科です。一般入試の募集人員は、観光学科が約125名、交流文化学科が約100名で、合計約225名。この人数は、2026年度は2月6日(金)・8日(日)・9日(月)・12日(木)・13日(金)の全日程を合計した数字です。
高橋 日程が5つもあるんですね。試験科目は学科で違うんですか?
松田塾長 観光学科と交流文化学科で配点も科目も同じです。受験生は当日、国語と、地理歴史・公民・数学のうち1科目を受けて、そこに英語の得点が合算されて、3科目の総点で合否が決まります 。
科目
配点
総点に占める比率
試験時間(2026年度)
英語(資格スコア or 共通テスト英語)
200点
36.4%
当日の試験なし
国語
200点
36.4%
13時45分〜15時00分
地理歴史・公民・数学から1科目選択
150点
27.3%
15時45分〜16時45分
合計
550点
100%
―
高橋 国語も200点なんですね。文系だから国語が重いのは予想できたんですけど、英語と同じ重さなのは意外でした。
松田塾長 そこが観光学部の特徴です。英語を「得意科目」にしていても、国語が足を引っ張れば、その差はそのまま総点に出ます。逆に、国語で稼げる人は英語に少し余裕が持てる、という見方もできます。
高橋 選択科目は日程によって変わるんですか? 好きな日を選べるのかな。
松田塾長 国語は全日程であります。選ぶ科目の方は、日程ごとに用意されている科目が違うんです。2026年度の例を表にしますね。
試験日
国語
選べる地歴・公民・数学の科目
2月6日(金)
あり
世界史探究、数学(文系)
2月8日(日)
あり
地理探究、日本史探究、世界史探究
2月9日(月)
あり
日本史探究、数学(文系)
2月12日(木)
あり
日本史探究、世界史探究、政治・経済
2月13日(金)
あり
日本史探究、世界史探究
高橋 日本史で受けたい人は2月6日は選べないし、地理は2月8日だけなんですね。日程と科目の組み合わせから考える必要があるのか……。
松田塾長 そうなんです。しかも出願は1試験日につき1学科・専修のみ 。試験日が異なれば、観光学科と交流文化学科の併願も、同じ学科を別日程で受けることもできます。ただし選考料は1試験日につき35,000円(2026年度)で、出願登録1回ごとにサービス利用料1,100円が別にかかります。次は、この550点の中で英語200点がどう決まるのかを見ていきましょう。
英語配点・比率の詳細
高橋 英語200点が国語と同じ重さなのは分かりました。この「200点」は、どうやって決まるんですか?
松田塾長 ルートは2つあります。1つ目が、4技能(Reading・Listening・Writing・Speaking)を測る英語資格・検定試験のスコア。2つ目が、大学入学共通テストの「外国語『英語』」の得点です。どちらも立教大学が統計的な処理を施して、独自の方法で得点化 します。
高橋 統計的な処理、ですか。英検2級なら何点、みたいな早見表があるわけじゃないんですね。
松田塾長 一般入試の得点化は、種別によって有利・不利が出ないように統計処理を行う、と要項に書かれています。換算表が前もって出ているのは共通テスト利用入試のほうで、一般入試の英語200点が何点になるかを、自分で正確に計算する方法は公表されていません。ここは「分からないのが当たり前」と思っておいてください。
英語の得点は、受験後も開示されない
立教大学の一般入試では、出願時に成績開示を申し込むと、受験した科目の統計処理前の点数が開示されます。ただし、英語資格・検定試験と共通テスト英語に基づく成績は開示の対象外です。つまり、自分の英語が何点に換算されたのかは、合否が出た後でも確認できません。
高橋 えっ、そうなんですか! 自分で点数を計算できないし、あとから開示もされない……。じゃあ、英語は「できるだけ高いスコアを取っておく」しか対策がないってことですか?
松田塾長 結論としては、その通りです。英語の得点がいくつになるかを読み切ろうとするより、資格スコアか共通テスト英語を、少しでも高くしておく ことに力を使う方が現実的です。しかも複数の資格を持っている場合や、共通テストの英語も使う場合は、得点化した中でもっとも高いものが合否判定に使われます。
高橋 保険をかけられるのは、ちょっと安心です(笑)。複数出していいんですか?
松田塾長 はい。2024年1月以降に受験した、種類の違う英語資格・検定試験のスコアなら複数提出できます。ここから、それぞれのルートの条件を詳しく見ていきましょう。
英語の過去問がない入試で、何を対策するのか
高橋 英語の過去問がないなら、大問ごとの解き方とか、頻出の文法テーマみたいな対策はどう考えればいいんでしょう?
松田塾長 観光学部の一般入試には、観光学部独自の英語の問題がないので、大問構成や頻出文法という見方自体が当てはまりません。立教大学が公開している2026年度一般入試の入試問題ページでも、英語の問題として載っているのは、文学部だけが2月11日に実施する独自の英語試験です。
高橋 文学部だけが、英語を自分たちで作っているんですね。じゃあ観光学部の受験生が解く過去問は、国語と選択科目だけになりますか?
松田塾長 そうなります。国語と地歴・公民・数学は、2026年度の問題・解答例・出題意図が大学のサイトで公開されています。一方、英語の対策は、受ける資格試験や共通テストの形式に合わせて、その試験の対策をすることになります。
観光学部の入試対策は、科目ごとに「何を解くか」が違う
– 英語 ― 資格・検定試験の4技能対策、または共通テスト英語の過去問演習
– 国語 ― 立教大学の過去問(「現代の国語」「言語文化」「論理国語」「文学国語」「古典探究」から出題、漢文は除く。200点、75分)
– 地歴・公民・数学 ― 立教大学の過去問(150点、60分)。日程と科目の組み合わせを先に決める
高橋 英語の勉強が「資格の勉強」になるのは、普通の大学受験のイメージと違って戸惑います(笑)。
松田塾長 その戸惑いは自然です。ただ、観光学部の学びと英語のつながりは深いんですよ。観光学部の公式サイトには、観光学科の教授が「観光特論(英語)」という講義で、観光の専門用語や基礎概念を英語で学びながら、英語の新聞記事や論文を読んでいくと紹介されています。入試のスコアは、そこにつながる「英語を読む力」の入口という位置づけです。
高橋 入学後も英語で読む場面があるってことですね。じゃあ入試の段階で、読む力をしっかり育てておくのが得ですね!
松田塾長 その通りです。次は、2つのルートの条件を、順番に細かく見ていきましょう。
英語資格・検定試験ルートの条件とスコアの目安
高橋 資格ルートは、どんな試験が使えるんですか?
松田塾長 2026年度の要項に載っているのは、ケンブリッジ英語検定、実用英語技能検定(英検)、GTEC(CBT・検定版)、IELTS(Academic Module)、TEAP・TEAP CBT、TOEFL iBTです。いずれも4技能のスコアが必要です。条件を表にまとめます。
項目
2026年度入試の条件
受験時期
2024年1月以降に受験し、Web出願を行う前までに取得した証明書
最低スコア
設定なし(4技能のスコアがあれば利用可能)
複数の試験
種類の違う試験なら複数提出できる
スコアの組み合わせ
異なる実施回の各技能スコアを組み合わせることはできない
出願後の差し替え
出願済みの証明書は差し替えられない(追加出願では新しいスコアを登録できる)
自宅受験方式
利用できない
高橋 最低スコアがないのは意外でした。じゃあ、極端な話、低いスコアでも出願はできるんですね。
松田塾長 出願はできます。ただ、英語は200点分ありますから、合格を考えるなら現実的な目安を持っておく必要があります。立教大学は「2026年度一般入試合格者における『英語』の得点状況」で、合格者の最低スコアをCEFRで公表しています。観光学科も交流文化学科も、資格で判定された合格者の最低スコアはB1 でした。
CEFR
英検CSE
TEAP(4技能合計)
IELTS
GTEC(CBT・検定版)
B2
2,300〜2,599
309〜374
5.5〜6.5
1,180〜1,349
B1
1,950〜2,299
225〜308
4.0〜5.0
930〜1,179
A2
1,700〜1,949
135〜224
―
680〜929
高橋 B1の下限が、英検CSEで1,950なんですね。ってことは、B1の手前のA2だと厳しいのかな……。
松田塾長 そう単純には言えないんです。公表されているのは「資格で判定された合格者のうち、いちばん低かったスコアのレベル」で、A2の人がどれだけ受けて、どれだけ落ちたのかは分かりません。だからこの数字は、合格ラインではなく、「このあたりから下は、他の科目でかなり取らないと苦しい」という入口の目安 として読んでください。
高橋 目安の読み方が大事なんですね。2027年度は、この条件って変わったりしますか?
松田塾長 立教大学は、2027年度入試で英語資格・検定試験の出願条件のうち、TOEFL iBTとTEAP CBTの扱いを変えると予告しています(2025年12月11日更新)。TOEFL iBTのスコア条件は、実施団体のスコアスケールに合わせて改定され、TEAP CBTは試験の実施が2024年度末で終了したため、2027年度入試から全ての入試種別で利用できません。
2027年度入試は、要項の公開後に条件を確認する
この記事の数字は、基本的に2026年度入試(2026年2月実施)のものです。2027年度の日程・配点・利用できる資格・検定試験・出願資格は、大学の入試要項で確認してください。公開前に、受験する試験の種類や受験回を決めてしまわないことが大切です。
高橋 古いスコアが使えなくなる心配もあるんですね。資格ルートの次は、共通テストルートを教えてください。
共通テスト英語ルートの条件と合格者の最低得点
松田塾長 共通テストルートは、令和8年1月に実施された大学入学共通テストの「外国語『英語』」の得点を使います。満点は200点で、リーディング100点・リスニング100点です。2026年度は令和8年1月実施分のみ有効で、出願期間内に共通テスト成績請求情報の提供手続(Web方式)を行う必要があります。
高橋 提供手続って、忘れたらどうなるんですか?
松田塾長 選考料の納入より前に、この手続を終えている必要があります。「共通テストの結果は大学に自動で届く」と思い込んでいると、出願が進まないので、2026年度の例では1月6日(火)から1月20日(火)15時までの出願受付期間のうちに、早めに済ませてください。
高橋 合格者の最低得点は、どれくらいなんでしょう? 平均点と比べるとイメージしやすいです。
松田塾長 2026年度は、観光学科が144点、交流文化学科が145点 でした。令和8年度の共通テスト英語の全国平均は117.46点(リーディング62.81点、リスニング54.65点)なので、平均より約27〜28点上です。得点率にすると、観光学科が72.0%、交流文化学科が72.5%になります。
学科
2025年度の最低得点
2026年度の最低得点
全国平均(その年)
観光学科
125点(62.5%)
144点(72.0%)
2025年度 119.00点 / 2026年度 117.46点
交流文化学科
149点(74.5%)
145点(72.5%)
同上
高橋 観光学科は、1年で最低得点が19点も上がってるんですね! 平均点はむしろ下がってるのに。
松田塾長 ここが読み取りのポイントです。ただ、この数字は「一般入試で、共通テスト英語を使って判定された合格者の中での最低点」です。毎年、受ける人の層や、他の2科目の出来によって変わります。1年ごとの上下を、そのまま難化・易化と決めつけない方がいいですよ。
高橋 共通テスト利用入試っていう別の方式もありますよね。その数字とは違うんですか?
松田塾長 違います。立教大学も「各学科の得点は、一般入試合格者の最低得点であり、共通テスト利用入試の最低得点ではありません」と明記しています。共通テスト利用入試は、外国語200点・国語200点・選択100点の3科目型などで、募集人員は各学科約20名。選考料も1つの科目型ごとに18,000円と、一般入試とは別の仕組みです。
高橋 同じ「共通テスト英語」でも、使う入試方式で数字の意味が変わるんですね。気をつけます!
つまずきやすいポイント
松田塾長 ここまでの話で、英語の勉強は「資格スコアを上げる」か「共通テストの英語を取る」に集約されることが分かったと思います。受験生がつまずきやすいのは、大きく3つです。
高橋 どんなところですか? 資格試験は初めてなので、不安で……。
松田塾長 1つ目は、4技能の偏りです。リーディングは得意でも、WritingやSpeakingが弱いとスコアが伸びにくくなります。学校の授業だけでは、アウトプットの練習量が足りないことがよくあります。
高橋 たしかに、英語で話す機会って限られますよね(笑)。
松田塾長 2つ目が、スコアの取得タイミングです。資格のスコアは2024年1月以降の受験分でないと使えないですし、出願済みの証明書は差し替えられません。出願の直前に1回だけ受ける計画だと、受験日の体調やトラブルで、スコアが読めなくなります。
高橋 受験日の失敗がそのまま出願に響くのは、こわいです……。3つ目は何ですか?
松田塾長 3つ目は、「文章を速く正確に読む力」が土台なのに、そこを後回しにすることです。資格のReadingも共通テスト英語も、文章を読んで答える問題が大きな割合を占めます。ここで、練習のために私が作った短い例を見てください。これは立教大学の実際の出題ではなく、読み方の感覚をつかむための自作の例題です。
練習用の例題(実際の出題ではありません)
– 英文 ― Many visitors come to the small town only for its hot springs, so shop owners wanted them to stay longer. The town made a walking map with short stories told by local residents. After that, more visitors began to walk around the town before returning home.
– 問い ― 町が散策マップを作った目的は何でしょうか。
– 答えの根拠 ― 「stay longer」の理由が、1文目の「only for its hot springs」にあります。温泉だけで帰ってしまう観光客に、町の中を歩いてもらうための工夫だと読み取れます。
高橋 単語は全部分かるのに、「何のために」を聞かれると手が止まりそうです。
松田塾長 それです。単語は知っていても、文と文の関係(理由、目的、その後の変化)を追えないと、設問に答えられません。観光学部の学びも「なぜ人は旅をするのか」「地域は観光客にどう影響されるのか」と、理由や関係を読み解く学問なので、この読み方は入試でも入学後でも使えます。
配点・ボーダーシミュレーター
高橋 ここからは、実際にどれくらい取れば合格に近づくのかが知りたいです。倍率はどれくらいなんですか?
松田塾長 一般入試の実質倍率は、観光学科が2024年度3.3倍、2025年度4.7倍、2026年度5.4倍 と上がっています。交流文化学科は3.2倍、4.0倍、4.5倍です。2026年度の観光学科は、志願者1,798名、受験者1,733名に対して合格者が319名でした。
学科
募集人員
志願者数
受験者数
合格者数
実質倍率(2024→2025→2026)
観光学科
約125名
1,798名
1,733名
319名
3.3倍 → 4.7倍 → 5.4倍
交流文化学科
約100名
1,552名
1,503名
331名
3.2倍 → 4.0倍 → 4.5倍
観光学部 計
約225名
3,350名
3,236名
650名
3.3倍 → 4.4倍 → 5.0倍
高橋 5.4倍って、数字で見ると高く感じます……。2025年度より志願者が増えたってことですか?
松田塾長 観光学科の志願者数は2025年度が1,541名で、2026年度は1,798名。約17%増えています。一方、合格者数は318名から319名とほぼ同じなので、倍率が上がったんです。なお、この志願者数・受験者数・合格者数は、同じ学科に複数の日程で出願した人を含んだ延べの数字です。
高橋 実際の人数より、数字が大きく見えているんですね。じゃあ、英語以外の科目は、どれくらい取れたら合格に近づくんでしょう?
松田塾長 大学は日程・科目ごとの「合格者最低点」を、英語を除いた国語と選択科目の合計で公表しています。観光学科は国語200点・選択150点の350点満点で、2026年度は最低点が208点〜286点 の範囲でした。交流文化学科は204点〜282点です。
試験日・選択科目
観光学科の最低点
交流文化学科の最低点
2月6日 世界史 / 数学
255点 / 286点
245点 / 282点
2月8日 地理 / 日本史 / 世界史
226点 / 233点 / 208点
241点 / 226点 / 204点
2月9日 日本史 / 数学
240点 / 227点
239点 / 220点
2月12日 日本史 / 世界史 / 政治・経済
243点 / 215点 / 263点
226点 / 215点 / 244点
2月13日 日本史 / 世界史
235点 / 232点
224点 / 235点
この最低点は「合格ライン」ではない
表の数字は、統計処理(得点調整)をかける前の点数で、英語の得点は含まれていません。しかも合格者の中の最低点を日程・科目ごとに示したものなので、この点数を取れば合格できる、という基準ではありません。日程や科目による有利・不利をなくすため、大学は全日程・全科目で得点調整を行っています。
高橋 日程や科目で最低点にばらつきがあるのは、その日の問題が難しいか易しいかの差なんですか?
松田塾長 最低点だけで難易度は判断できません。同じ数字でも、受ける人の人数や層が違いますし、そもそも得点調整前の数字です。比べるなら、「合格者の最低点は、国語と選択の350点中およそ58%〜82%の範囲に並んでいる」くらいの大づかみで十分です。
steps
今のスコアをCEFRに当てはめる ― 持っている資格のスコアを、先ほどの表でB1・B2・A2のどこに入るか確認する。観光学科・交流文化学科とも、2026年度の資格判定の合格者最低スコアはB1
共通テスト英語の目安と比べる ― 模試の英語(リーディング・リスニング合計200点満点)が、144〜145点(約72%)に届いているかを見る。2025年度の観光学科は125点(62.5%)だった
国語と選択科目で取れる点数を見積もる ― 国語200点・選択150点の350点満点で、合格者の最低点は204〜286点。自分の得意な科目と日程の組み合わせを探す
受験する日程の数を決める ― 1試験日ごとに選考料35,000円(2026年度)。日程が増えるほど費用もかかるので、日程と科目の組み合わせを先に決める
高橋 4つのステップに分けると、やることが見えてきます! でも、自分の今のスコアがB1に届いているのか、国語や選択も含めて総合でどう戦えるのかは、自分ではよく分からないです……。
松田塾長 そこが一番の悩みどころです。「必要なスコア」は公表データで分かっても、「今の自分がそこからどれだけ離れているか」と「残りの期間で何を優先するか」は人によって違います。リーディングが強い人、リスニングで落とす人、WritingやSpeakingで伸び悩む人では、同じB1でも作戦が変わってきます。
松田塾長 現在地が見えたら、次は対策です。何を・どの順で・いつまでにやるのかを具体化していきましょう。
対策・攻略法
高橋 対策の優先順位を教えてください。資格と共通テスト、どっちを軸にすればいいんでしょう?
松田塾長 結論からいうと、資格スコアを軸に、共通テスト英語を保険にする という考え方が組み立てやすいです。理由は、資格は複数回受験してスコアを積み上げられるのに対し、共通テストは年に1回の本番だからです。両方出せば高い方が採用されるので、どちらかを捨てる必要もありません。
観光学部の英語対策 ― 何を・どの順で・いつまでに
– 現在地の確認 ― まず手元の資格スコアや模試の英語を、CEFR(B1・B2)に当てはめる。B1の下限は英検CSEで1,950、TEAPで225、IELTSで4.0、GTECで930
– 目標スコア ― まずB1にしっかり乗せ、そのうえでB2(英検CSE2,300以上など)を目指す。出願済みの証明書は差し替えられないので、出願前に最高のスコアを確定させる
– 受験回数 ― 同じ試験を複数回受けて、1回のスコアを積み上げる。ただし異なる回のスコアは技能ごとに組み合わせられないので、1回の受験で4技能を整える
– 共通テスト英語 ― 保険として、リーディング・リスニングの過去問演習を並行する。目安は合格者の最低得点144〜145点(約72%)以上
– 証明書の準備 ― IELTS・TOEFL iBTは、出願前に試験団体へスコアの送付を依頼する必要がある。証明書の発行に時間がかかる試験もあるので、出願の直前に慌てない
– 国語200点の対策 ― 英語と同じ配点なので、国語の過去問(75分)にも時間を割く
高橋 国語も同じ重さだから、英語だけ頑張ればいいわけじゃないんですね。
松田塾長 国語200点は、英語200点と同じ重さです。英語の資格スコアを上げる勉強と並行して、立教大学の国語の過去問に触れておきましょう。時間割は国語が75分、選択科目が60分と決まっているので、本番の時間感覚をつかむのにも役立ちます。
高橋 受験する日程は、いつごろ決めればいいですか?
松田塾長 出願前に、選択科目と日程の組み合わせを決めておくのが理想です。日本史で受けたい人は2月6日が使えないといった制約があるので、「得意科目が出る日」から逆算して、受ける日数を決めましょう。1試験日35,000円(2026年度)なので、たとえば3日受けると選考料だけで105,000円、それとは別に出願登録のたびにサービス利用料がかかります。
資格の勉強をしているのに、長文になると急に読めなくなる人へ
観光学部の英語は、結局「文章を読む力」が土台になる
資格スコアも共通テスト英語も、文章を読んで答える力が点数を左右します。単語や文法をバラバラに覚えているだけでは、文章の中で意味がつながりません。バラバラに暗記した英文法を読解につなげ直す無料講座を公開しています。
バラバラな文法知識を読解力につなげる方法を見る ›
よくある失敗・注意点
高橋 観光学部を受ける人が、ついやってしまいがちな失敗ってありますか?
松田塾長 いくつかあります。1つ目は、英語の過去問を探し続けて時間を使ってしまうこと。観光学部には独自の英語試験がないので、探しても出てきません。その時間があるなら、資格試験や共通テストの対策に回すのが賢明です。
高橋 最初の僕のことですね……(笑)。
松田塾長 はい、それも大事な気づきです(笑)。2つ目は、英語のスコアに安心して、国語や選択科目が手薄になること。観光学部は国語が200点で英語と同じ重さなので、国語が取れなければ総点が伸びません。
よくある失敗パターン
– 英語の過去問を探し続けて、資格・共通テストの対策開始が遅れる
– 英語のスコアが取れたことに安心して、国語200点・選択150点の対策が手薄になる
– 「合格者の最低点」を合格ラインだと誤解して、ギリギリを狙ってしまう
– 日程と選択科目の組み合わせを決めないまま、出願直前まで進めてしまう
– 出願済みの証明書は差し替えられないのに、出願直前に1回だけ受験する計画にしてしまう
高橋 3つ目の「最低点を合格ラインと誤解する」のは、やってしまいそうです。
松田塾長 合格者の最低点は、あくまで「合格した人の中でいちばん低かった点数」です。その点数ちょうどで通る保証はありませんし、観光学科は倍率が5.4倍まで上がっています。余裕をもって、B1の下限ではなくB2を目標にするくらいの気持ちで進めてほしいんですよ。
自己診断(セルフチェック)
高橋 自分がどこでつまずきそうか、確認する方法はありますか?
松田塾長 簡単なチェックリストを用意しました。当てはまる項目が多いほど、どこかに優先的に手を打つ必要があるサインです。
立教大学観光学部 英語 セルフチェック
– 単語は知っているのに ― 長文になると、文と文のつながりが分からなくなる
– 文法問題は解けるのに ― 長文の中で使われていると、構造が取れない
– リーディングは得意でも ― リスニングで急に点数が落ちる
– 資格の勉強をしていても ― WritingやSpeakingは後回しにしている
– 英語のスコアはあるのに ― 国語や選択科目の過去問は、まだ一度も解いていない
高橋 ……1つ目と2つ目、結構当てはまります。文法問題集では解けるのに、長文になると途中で分からなくなるんです。
松田塾長 よくあるパターンですね。知識はあるのに「文章の中で使う力」がまだ育っていない状態です。ただ、同じ「長文が読めない」でも、語彙が足りないのか、構文が取れないのか、処理が遅いのかで、やるべき勉強はまったく違います。自分では原因が見分けにくいのが、いちばん難しいところなんです。
文法問題集は解けるのに、長文だと意味が取れないあなたへ
知っている文法を、読解で使える形につなげ直す
セルフチェックで1つ目や2つ目に当てはまった人ほど、知識はあるのに文章の中で運用できていない可能性があります。暗記した英文法を、読解力へつなげ直す無料講座を公開しています。
自分の文法知識を読解力につなげる方法を見る ›
基本情報まとめテーブル
高橋 ここまでの情報を、一度まとめてもらえますか?
松田塾長 もちろんです。2026年度入試の主な内容を表にしますね。
項目
内容
大学名・学部
立教大学 観光学部(観光学科・交流文化学科)
一般入試の配点
英語200点・国語200点・地歴公民数学150点(合計550点)
英語の配点比率
36.4%(200点/550点)
英語の判定方法
英語資格・検定試験のスコア、または共通テスト英語の得点を、大学が統計的処理で得点化
募集人員(一般入試)
観光学科 約125名・交流文化学科 約100名(全日程の合計)
試験日(2026年度)
2月6日・8日・9日・12日・13日
出願期間(2026年度)
1月6日(火)〜1月20日(火)15時(Web出願)
合格発表(2026年度)
第1回2月21日(土)、第2回3月7日(土)、第3回3月19日(木)、第4回3月26日(木)
選考料(一般入試)
1試験日につき35,000円(出願登録1回につきサービス利用料1,100円が別途必要)
実質倍率(2026年度)
観光学科5.4倍、交流文化学科4.5倍
英語の合格者最低ライン(2026年度)
資格:CEFR B1/共通テスト英語:観光学科144点、交流文化学科145点
公式サイト
立教大学 入試情報
類似する大学・学部との比較
高橋 立教大学の他の学部と比べると、観光学部の英語の重さはどのくらいなんですか?
松田塾長 同じ立教大学の一般入試で、英語を何点満点で見ているかを比べてみましょう。
学部
英語
国語
選択科目
総点
英語の比率
観光学部
200点
200点
150点
550点
36.4%
経済学部
150点
150点
100点
400点
37.5%
法学部(法・政治・国際ビジネス法)
200点
200点
100点
500点
40.0%
社会学部
100点
100点
100点
300点
33.3%
コミュニティ福祉学部
150点
100点
100点
350点
42.9%
経営学部
150点
100点
100点
350点
42.9%
高橋 観光学部は、他と比べて英語の比率が特別高いわけではないんですね。
松田塾長 そうなんです。観光学部は法学部(40.0%)より低く、経済学部(37.5%)とほぼ同じ水準です。比率だけを見ると英語に極端に偏った入試ではなく、国語200点と並んで二本柱になっている、という理解がしっくりきます。
高橋 経済学部とほぼ同じなら、併願を考えるときも同じ英語スコアを使い回せるんでしょうか?
松田塾長 立教大学は、文学部の2月11日実施分と法学部国際ビジネス法学科グローバルコースを除いて、一般入試の英語に資格スコアか共通テスト英語を使います。だから、取得した資格のスコアを複数の学部で活かせるのは大きな強みです。仕組みの詳しい説明は
立教大学経済学部 の記事でも扱っているので、併願を考えている人は合わせて読んでみてください。
よくある質問
高橋 最後に、よくある疑問をまとめて聞いてもいいですか?
松田塾長 もちろんです、どうぞ。
高橋 立教大学観光学部の一般入試には、英語の筆記試験がありますか?
松田塾長 ありません。2026年度入試では、英語は英語資格・検定試験のスコア、または大学入学共通テストの「外国語『英語』」の得点を大学が得点化します。
高橋 英語の配点は何点で、全体の何割ですか?
松田塾長 英語は200点で、国語200点・選択科目150点を合わせた550点のうち36.4%です。
高橋 英語資格と共通テスト英語は、両方出してもいいですか?
松田塾長 出せます。2024年1月以降に取得した種類の違う資格のスコアを複数提出でき、共通テスト英語と合わせて、得点化した中でもっとも高いものが合否判定に使われます。共通テスト英語を使う場合は、出願期間内に成績請求情報の提供手続が必要です。
高橋 2026年度の合格者の英語の最低ラインは?
松田塾長 資格で判定された合格者の最低スコアは、観光学科・交流文化学科ともCEFR B1でした。共通テスト英語で判定された合格者の最低得点は、観光学科が144点、交流文化学科が145点で、200点満点です。
高橋 観光学科と交流文化学科は、併願できますか?
松田塾長 できます。出願は1試験日につき1学科・専修のみですが、試験日が異なれば、両方の学科に出願できます。
まとめ
松田塾長 ここまでで分かったのは、観光学部の英語が550点中200点(36.4%)で、国語と同じ重さだということ、そして独自の英語試験はなく、資格スコアか共通テスト英語を大学が得点化する仕組みだということです。2026年度は、資格判定の合格者の最低スコアがCEFR B1、共通テスト英語の最低得点は144〜145点でした。ただ、ここから先は「じゃあ自分はどこから手をつければいいのか」という、一人ひとり違う話になります。
高橋 確かに、今のスコアがB1に届いているのかも、国語や選択科目とのバランスも、まだ自分ではよく分かってないです……。
松田塾長 同じ「英語が伸びない」でも、単語が足りない人、文法は分かるのに文章の中で使えていない人、リーディングは読めるのにリスニングで落とす人、スコアは取れているのに国語が手薄な人と、原因は本当にさまざまです。原因が違えば、やるべき対策の順番も変わってきます。
高橋 原因が分からないまま勉強を続けるのが、一番もったいないんですね。
松田塾長 その通りです。勉強していないことより、優先順位を間違えたまま時間だけが過ぎてしまうことの方が、受験では痛手になります 。現在のスコア、志望校との差、優先して直す弱点、やるべき勉強の順番が見えれば、迷わず積み上げていけます。英語進学塾リオンでは、今の英語力と志望学部を踏まえて、何をどの順番で改善すべきかを一緒に整理していて、外部の生徒さんの個別学習相談は無料です。詳しい進め方は、お気軽にお問い合わせください。
Q. 立教大学観光学部の一般入試には、英語の筆記試験がありますか?
ありません。2026年度入試では、英語は英語資格・検定試験のスコア、または大学入学共通テストの「外国語『英語』」の得点を大学が得点化します。
Q. 英語の配点は何点で、全体の何割ですか?
英語は200点で、国語200点・選択科目150点を合わせた550点のうち36.4%です。
Q. 英語資格と共通テスト英語は、両方出してもいいですか?
出せます。2024年1月以降に取得した種類の違う資格のスコアを複数提出でき、共通テスト英語と合わせて、得点化した中でもっとも高いものが合否判定に使われます。共通テスト英語を使う場合は、出願期間内に成績請求情報の提供手続が必要です。
Q. 2026年度の合格者の英語の最低ラインは?
資格で判定された合格者の最低スコアは、観光学科・交流文化学科ともCEFR B1でした。共通テスト英語で判定された合格者の最低得点は、観光学科が144点、交流文化学科が145点で、200点満点です。
Q. 観光学科と交流文化学科は、併願できますか?
できます。出願は1試験日につき1学科・専修のみですが、試験日が異なれば、両方の学科に出願できます。