高橋先生、「英語 問題集 ランキング」で調べると、サイトによって紹介してる本がバラバラで、結局何を信じればいいのか分からないんです。総合的におすすめの問題集って、結局どれなんですか?
松田塾長いい質問ですが、実はその質問自体に、みんなが引っかかりやすい落とし穴があります。英語の問題集は、単語・熟語・文法・英文解釈・長文という分野ごとに役割が違うので、「これ1冊が総合1位」という選び方はそもそも成立しません。大事なのは、分野ごとに定番と言える問題集を知ったうえで、自分の今のレベルに合ったものを、正しい順番で使うことです。

高橋なるほど、分野ごとにランキングを考えるってことですね。
松田塾長その通りです。この記事では、単語・熟語・文法・英文解釈・長文の5分野それぞれで、多くの受験生に選ばれている定番の問題集を紹介したうえで、どの順番で・いつまでに進めればいいかまでお伝えします。

分野別おすすめ問題集:単語
高橋まずは単語からお願いします。
松田塾長単語帳の定番はシステム英単語(霜康司・刀祢雅彦著、駿台文庫)と英単語ターゲット1900(旺文社)の2つです。どちらも共通テストから難関私大レベルまでを1冊でカバーしていて、100語区切りで進められる構成になっています。さらに上のレベルを目指す場合は、鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁(鉄緑会英語科著、KADOKAWA)のような、東大・難関大対策に特化した単語帳もあります。

| 順位 |
問題集 |
特徴 |
| 1 |
システム英単語 |
ミニマルフレーズで覚えやすい。汎用性が高く多くの受験生が使用 |
| 2 |
英単語ターゲット1900 |
100語区切りでリズムよく学習できる定番 |
| 3 |
鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁 |
東大・難関大志望者向け。掲載語数・情報量が多い |
分野別おすすめ問題集:熟語
高橋熟語の問題集も別に必要なんですか?
松田塾長単語帳だけでもある程度の熟語は載っていますが、入試ではイディオムや群動詞が独立した設問として出ることも多いので、専用の熟語帳をもう1冊やっておくと安心です。定番は速読英熟語(温井史朗・岡田賢三著、Z会)です。長文を読みながら熟語を覚えられる構成になっていて、単語帳と役割がかぶりにくいのが特徴です。

分野別おすすめ問題集:文法
高橋文法はどうですか?これも人によって勧める本がバラバラな気がします。
松田塾長文法は、今の理解度によって選ぶべき問題集が変わる分野です。中学文法から不安がある人は
大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】(大岩秀樹著、東進ブックス)のような講義系から。ある程度の基礎がある人は
Next Stage 英文法・語法問題(瓜生豊ほか著、桐原書店)や
英文法・語法 Vintage(篠田重晃・米山達郎著、いいずな書店)、
英文法ポラリス(関正生著、KADOKAWA)のような問題演習系から進めるのが定番です。それぞれの違いは
ポラリスと大岩を比較した記事で詳しく解説しているので、迷っている人はあわせて確認してみてください。

文法問題集を選ぶときの基準
中学文法から不安がある→講義系(大岩など)。高校文法の基礎はある→問題演習系(Next Stage・Vintage・英文法ポラリスなど)。問題演習系は1冊を繰り返し使い、複数冊に手を広げすぎないことが定着のコツ。
分野別おすすめ問題集:英文解釈
高橋英文解釈は、文法とは別に必要なんですね。
松田塾長はい。文法問題集が「正しい形を選ぶ」練習だとすると、英文解釈は「長い1文の主語・動詞・修飾関係を正確に見抜いて日本語に落とす」練習です。定番は英文解釈の技術100(杉野隆・桑原信淑著、桐原書店)です。100個の例文で構文パターンを学べる作りになっていて、文法から長文への橋渡しとして使われることが多い問題集です。

分野別おすすめ問題集:長文
高橋最後に長文をお願いします。
松田塾長長文は語数のレベルが細かく分かれているシリーズを選ぶのがポイントです。定番はやっておきたい英語長文300/500/700/1000(杉山俊一ほか著、河合出版)で、300語・500語・700語・1000語と、段階的に語数を伸ばしながら演習できます。もう1つの定番として英語長文ポラリス(関正生著、KADOKAWA)があり、こちらは0(基礎)から3(発展)までの4段階で、大学のレベル帯に合わせて選べる作りになっています。

| 順位 |
問題集 |
特徴 |
| 1 |
やっておきたい英語長文シリーズ(300/500/700/1000) |
語数別に4段階。段階的に長文の分量に慣れられる |
| 2 |
英語長文ポラリス(0〜3) |
大学レベル帯別に4段階。入試問題形式に近い解説 |
どの順番で、いつまでに進めるか
高橋結局、全部の分野をどういう順番でやればいいんですか?
松田塾長基本の流れは、単語・熟語を並行して継続しながら、文法→英文解釈→長文という順に進めていく形です。

steps
- 単語・熟語: 単語帳1冊+熟語帳1冊を、他の分野と並行しながら継続する(受験当日まで繰り返す)
- 文法: 今のレベルに合った文法問題集を1冊、7〜8割の完成度まで仕上げる
- 英文解釈: 文法が一段落したら、英文解釈の問題集で1文を正確に読む練習に移る
- 長文: 短い語数から始め、300→500→700と、無理のない範囲で段階的に伸ばしていく
高橋全部同時に進めちゃダメなんですか?
松田塾長単語・熟語は継続的にやりながら、文法→英文解釈→長文という骨格だけは順番を守った方がいいです。文法の土台がないまま長文だけ進めても、結局同じところでつまずきますし、逆に文法ばかりやって長文に触れる時間がゼロだと、入試本番で通用する読解スピードが身につきません。

よくある失敗パターン
高橋問題集選びで、やりがちな失敗ってありますか?
松田塾長一番多いのは、SNSやランキングサイトで評判の良い問題集を次々に買ってしまい、どれも中途半端なまま終わるパターンです。同じ分野の問題集を2冊、3冊と並行してやるより、1冊を7〜8割の完成度まで仕上げてから次に進む方が、結果的に力がつきます。もう1つは、長文だけ何冊もこなして、単語・文法の抜けを放置してしまうパターンです。長文をたくさん解くと勉強した実感は得やすいのですが、土台が抜けていると点数には結びつきにくいです。

問題集選びで起きやすい失敗
同じ分野の問題集を何冊も並行して手を出し、どれも中途半端になる。長文ばかり進めて単語・文法の抜けを放置する。どちらも「問題集をこなすこと」自体が目的になってしまっていることが原因。
自己診断:あなたに今必要な問題集は?
高橋自分に今どの問題集が必要か、判断する方法はありますか?
松田塾長3つ確認してみてください。単語帳を見て知らない単語が2割以上あるなら、単語が最優先です。文法問題を時間をかければ解けるけど、時間を計ると正答率が落ちるなら、文法の演習量を増やす段階です。単語も文法も一定できているのに、長文になると時間内に終わらない、または内容が頭に入らないなら、英文解釈か長文演習量が不足しているサインです。

高橋自分は単語はまあまあ、文法も時間をかければ解けるんですけど、長文がとにかく時間切れになります……。
松田塾長それなら、次にやるべきは新しい単語帳や文法問題集を増やすことではなく、英文解釈で1文を速く正確に読む力をつけつつ、短い語数の長文から時間を計って解く練習を積むことです。知識はあるので、それを時間内に使う練習が今の課題ですね。

分野別・目的別まとめ表
| 分野 |
定番問題集 |
使うタイミング |
| 単語 |
システム英単語 / 英単語ターゲット1900 |
学習初期〜受験直前まで継続 |
| 熟語 |
速読英熟語 |
単語と並行して継続 |
| 文法 |
大岩(入門)→Next Stage・Vintage・英文法ポラリス(演習) |
単語と並行しつつ早めに着手 |
| 英文解釈 |
英文解釈の技術100 |
文法が一段落した後 |
| 長文 |
やっておきたい英語長文シリーズ / 英語長文ポラリス |
英文解釈の後、語数を段階的に伸ばす |
よくある質問
高橋単語帳は1冊で足りますか?複数冊やった方がいいですか?
松田塾長基本は1冊を完璧に近い状態まで繰り返す方が効率的です。何冊も並行するより、1冊の定着度を上げる方が、結果的に語彙力は安定します。難関大志望で語彙量をさらに増やしたい場合に限り、2冊目を検討する形で問題ありません。

高橋文法問題集と英文解釈、どっちを先にやるべきですか?
松田塾長基本的には文法が先です。文法の知識が土台にないと、英文解釈で構造を見抜く練習をしても理解が浅くなりやすいです。文法問題集を7〜8割仕上げてから、英文解釈に進むのが無理のない順番です。

高橋長文問題集は何冊もやった方がいいですか?
松田塾長冊数より、語数のレベルを段階的に上げていくことの方が重要です。同じレベルの長文問題集を何冊も解くより、300語が安定したら500語、700語と、段階を踏んで分量に慣れていく方が、入試本番の長文に対応しやすくなります。

では、あなたに必要な問題集はどれですか
松田塾長ここまで、単語・熟語・文法・英文解釈・長文の5分野で、定番の問題集と進める順番をお話ししてきました。ただ、実際に一番大事なのはここからです。「どの問題集を使うか」が分かっても、「自分が今どの段階にいるか」が分からなければ、結局選びきれません。

高橋確かに、同じ「英語が伸び悩んでいる」でも、単語が原因の人と長文の演習量が原因の人がいるって話でしたもんね。
松田塾長そうなんです。一番もったいないのは、評判の良い問題集を次々買い足しても、自分に本当に必要な分野が分からないまま時間だけが過ぎてしまうことです。問題集そのものより、自分の弱点がどの分野にあるかを正しく把握することの方が、結果を左右します。

英語進学塾リオンでは、今の単語・文法・英文解釈・長文それぞれの完成度を確認したうえで、どの問題集を、どの順番で、いつまでに仕上げればいいかを具体的に整理しています。参加すると、今の自分に本当に必要な問題集がどれか、優先順位がどうなっているかが分かります。まずは今の状況を聞かせてもらうところからで大丈夫です。
参考リンク
この記事で紹介した問題集
– システム英単語(駿台文庫・霜康司/刀祢雅彦著): https://www.sundaibunko.jp/contents/book/5022
– 英単語ターゲット1900(旺文社): https://www.obunsha.co.jp/product/detail/034646
– 鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁(KADOKAWA・鉄緑会英語科著): https://www.kadokawa.co.jp/product/321904000761/
– 速読英熟語(Z会・温井史朗/岡田賢三著): https://www.zkai.co.jp/books/guide/id-3093/
– 大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】(東進ブックス・大岩秀樹著): https://www.toshin.com/books_renewal/books/detail/1345
– Next Stage 英文法・語法問題(桐原書店・瓜生豊ほか著): https://www.kirihara.co.jp/product/detail/431180/
– 英文法・語法 Vintage(いいずな書店・篠田重晃/米山達郎著): https://www.iizuna-shoten.com/book/sub_english/vintage-4th/
– 英文法ポラリス(KADOKAWA・関正生著): https://www.kadokawa.co.jp/product/321611000800/
– 英文解釈の技術100(桐原書店・杉野隆/桑原信淑著): https://www.kirihara.co.jp/products_list/contents_type=89
– やっておきたい英語長文300/500/700(河合出版・杉山俊一ほか著): https://www.gakusan.com/home/info.php?isbn=9784777227457
– 英語長文ポラリス(KADOKAWA・関正生著): https://www.kadokawa.co.jp/product/321604000262/
Q. 単語帳は1冊で足りますか?
基本は1冊を完璧に近い状態まで繰り返す方が効率的です。何冊も並行するより1冊の定着度を上げる方が語彙力は安定します。難関大志望でさらに語彙量を増やしたい場合に限り2冊目を検討します。
Q. 文法問題集と英文解釈、どちらを先にやるべきですか?
基本的には文法が先です。文法の知識が土台にないと英文解釈で構造を見抜く練習をしても理解が浅くなりやすいため、文法問題集を7〜8割仕上げてから英文解釈に進むのが無理のない順番です。
Q. 長文問題集は何冊もやった方がいいですか?
冊数より語数のレベルを段階的に上げていくことが重要です。同じレベルの長文を何冊も解くより、300語→500語→700語と段階を踏んで分量に慣れる方が本番の長文に対応しやすくなります。
Q. ポラリスと大岩、どちらを文法の入り口にすべきですか?
中学文法から不安がある人は大岩から、高校文法の基礎がある人はポラリスから始めるのが目安です。詳しい違いはポラリスと大岩を比較した記事で解説しています。