高橋先生、文法の参考書で「ポラリス」と「大岩」ってよく比較されてるんですけど、結局どっちを使えばいいのか分からなくて。書店で見比べても、なんとなく違いが分かるようで分からないというか……。
松田塾長いい質問ですね。先に結論を言うと、この2つは「同じレベル帯のライバル」というより、「役割が違う参考書」だと考えた方が正確です。大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】(大岩秀樹著、東進ブックス)は、中学レベルの英文法からやり直せる講義形式の入門書。一方の英文法ポラリス(関正生著、KADOKAWA)は、基礎レベルの0から入試レベルの2まで、実際の入試問題に近い形式で演習を積んでいく問題集シリーズです。

高橋え、同じ「文法の参考書」だと思ってたんですけど、そもそも役割が違うんですね。
松田塾長そうなんです。だから「ポラリスと大岩、どっちがいいか」で迷っている人の多くは、実は「今の自分に文法の土台があるかどうか」を先に確認する必要があります。土台がまだない人がいきなりポラリスから入ると、思ったより解けなくて挫折しやすいんです。

2つのシリーズの基本情報
高橋まず、それぞれの基本情報を整理してもらえますか?
松田塾長表にまとめますね。

| 項目 |
大岩のいちばんはじめの英文法 |
英文法ポラリス |
| 著者 |
大岩秀樹 |
関正生 |
| 出版社 |
ナガセ(東進ブックス・名人の授業シリーズ) |
KADOKAWA |
| 形式 |
講義形式(読み物に近い) |
問題演習形式(入試問題ベース) |
| レベル展開 |
超基礎文法編(中学〜高校基礎) |
0基礎/1標準/2応用の3段階 |
| 続編 |
英語長文編(長文への橋渡し) |
英語長文ポラリス(0〜3の4段階) |
| 向いている人 |
中学英文法から不安がある人 |
基礎知識があり、入試問題形式で演習したい人 |
高橋レベル展開を見ると、ポラリスの方が細かく分かれてるんですね。
松田塾長はい。ポラリスは0(基礎レベル)、1(標準レベル)、2(応用レベル)と続いていて、1は共通テストからやや上のレベル、2はGMARCHや地方国公立あたりを想定した内容になっています。ただし、ここが誤解されやすいポイントなんですが、ポラリス0の「基礎」は、あくまで入試問題演習としての基礎であって、中学文法から怪しい人がいきなり使う「基礎」ではありません。

タイプ別:どちらから始めるべきか
高橋じゃあ、実際どっちから始めればいいんですか?
松田塾長目安は2つです。1つ目、中学レベルの文法(be動詞と一般動詞の違い、時制の基本など)に不安がある人は、大岩から始めてください。講義形式で、なぜその形になるのかという理屈から丁寧に解説してくれるので、独学でもつまずきにくい作りになっています。2つ目、中学文法はある程度分かっていて、高校英文法の知識を入試問題の形で使えるようにしたい人は、ポラリス0から始めて構いません。

大岩から始めるべき人
be動詞と一般動詞の違いや、時制・助動詞の基本といった中学文法から不安がある人。講義を読みながら英文法の全体像をゼロから理解したい人。
ポラリスから始めるべき人
中学文法には大きな不安はなく、高校英文法の知識を入試問題形式で演習して定着させたい人。すでに他の文法参考書を1周した後、実戦的な問題演習に移りたい人。
高橋両方使うっていうのもアリなんですか?
松田塾長むしろそれが王道ルートです。大岩の超基礎文法編で文法の全体像と理屈を理解したあと、英文法ポラリス0や1で入試問題形式の演習を積む、という流れが一番無理がありません。大岩だけで終えると、知識はあっても入試問題を解く実戦力がまだ足りない状態になりやすいですし、逆に土台がないままポラリスだけをやると、解説を読んでも理解が追いつかないことがあります。

松田塾長とはいえ、実際にどのレベルから始めるべきかは、今の文法理解度によって本当に人それぞれです。中学文法のどこまでが本当に定着しているかは、自分ではなかなか正確に判断しにくいところでもあります。英語進学塾リオンでは、実際に問題を解いてもらったうえで、大岩から始めるべきか、ポラリスから始めて問題ないかを具体的に確認しています。迷っている人は、一度自分の理解度を確認してみるといいですよ。

長文への接続も見ておく
高橋文法が終わったあとは、それぞれどうつながっていくんですか?
松田塾長どちらのシリーズにも、長文への橋渡しになる続編があります。大岩なら大岩のいちばんはじめの英文法【英語長文編】、ポラリスなら英語長文ポラリス(0基礎〜3発展の4段階)です。文法を身につけたあと、同じ著者・同じシリーズの長文教材に進むと、解説のトーンや教え方が一貫しているので、スムーズに移行しやすいというメリットがあります。

よくある失敗パターン
高橋この2つのシリーズ、選び方以外で失敗しやすいポイントってありますか?
松田塾長一番多いのは、中学文法から怪しい人がいきなりポラリス0から始めて、解説を読んでも理解できずに挫折してしまうパターンです。ポラリス0は「入試問題演習としての基礎」であって「文法をゼロから学ぶための基礎」ではない、という違いを知らずに手を出すと、ここでつまずきやすいです。逆に、大岩を1周して満足してしまい、入試問題形式の演習に移らないまま長文に進んでしまうパターンもよくあります。知識として知っていることと、入試問題で使えることは別物です。

レベル選びで起きやすい失敗
中学文法に不安があるのにポラリス0から始めて挫折する。大岩を読んで満足し、入試問題形式の演習(ポラリスなど)に移らないまま長文に進んでしまう。どちらも「文法の理解」と「入試問題を解く実戦力」を混同していることが原因。
自己診断:あなたはどちらから始めるべき?
高橋自分がどちらから始めるべきか、簡単に判断する方法はありますか?
松田塾長簡単なチェックをしてみましょう。「I am a student.」と「I play soccer.」で、なぜbe動詞と一般動詞を使い分けるのか説明できますか。過去形・現在完了形の違いを、自分の言葉で説明できますか。この2つにすんなり答えられるなら、中学文法の土台はできているので、ポラリス0から始めて大丈夫です。少しでも自信がなければ、大岩から始めて、文法の全体像を理屈ごと理解し直すことをおすすめします。

高橋自分は正直、be動詞と一般動詞の説明は自信ないです……。
松田塾長それなら、大岩から始めるのが遠回りに見えて実は一番の近道です。土台がないまま入試問題演習に進んでも、結局あとで文法の基礎に戻ることになるので、最初にしっかり固めておいた方が結果的に早いです。

比較まとめ表
| 項目 |
大岩のいちばんはじめの英文法 |
英文法ポラリス |
| 役割 |
文法の全体像をゼロから理解する講義書 |
入試問題形式で文法を演習する問題集 |
| 向いている人 |
中学文法から不安がある人 |
高校文法の知識を実戦形式で定着させたい人 |
| 使うタイミング |
文法学習の入り口 |
文法の基礎が固まった後の演習 |
| セットで使う場合 |
先に使う |
大岩の後に使う |
よくある質問
高橋大岩とポラリス、両方買う必要はありますか?
松田塾長中学文法から不安がある人は、大岩→ポラリスの順で両方使うのが無理のない王道ルートです。一方、すでに高校文法の基礎知識があり、入試問題演習だけしたい人は、ポラリスだけで進めても問題ありません。

高橋ポラリス0はどのレベルの人向けですか?
松田塾長ポラリス0は「基礎レベル」と銘打たれていますが、これは入試問題演習としての基礎という意味です。中学文法(be動詞と一般動詞の違い、時制の基本など)に不安がない人が、高校英文法を入試問題形式で演習し直す入り口として使うのに向いています。

高橋大岩を終えたら、そのままポラリス1に進んでいいですか?
松田塾長大岩の超基礎文法編で文法の全体像を理解したあとは、まずポラリス0で入試問題形式に慣れてから、ポラリス1(標準レベル)に進むのが無理のない流れです。理解できているつもりでも、実際の入試問題を解くのとでは感覚が違うことが多いので、段階を飛ばさないことをおすすめします。

では、あなたの場合はどちらから始めますか
松田塾長ここまで、大岩とポラリスそれぞれの役割の違いと、選び方の基準をお話ししてきました。ただ、実際に大事なのはここからです。「自分は今、文法のどこまでが本当に定着しているのか」は、参考書を見比べるだけでは分かりません。

高橋確かに、自分では「分かっているつもり」でも、実際に解いてみると怪しいところがありそうです。
松田塾長そうなんです。同じ「文法が不安」という状態でも、中学文法の土台からもう一度必要な人と、高校文法の知識はあるのに入試問題形式に慣れていないだけの人とでは、選ぶべき参考書もかかる時間もまったく違います。ここを間違えると、大岩で足踏みしすぎたり、逆にポラリスで挫折してまた振り出しに戻ったりと、遠回りになりやすいです。

英語進学塾リオンでは、実際に文法の理解度を確認したうえで、大岩から始めるべきか、ポラリスから始めて問題ないか、どのレベルから演習を積むべきかを具体的にお伝えしています。参加すると、今の自分の文法の穴がどこにあるか、どの参考書をどの順番で使うべきかが分かります。まずは今の理解度を聞かせてもらうところからで大丈夫です。
参考リンク
この記事で紹介した参考書
– 大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】(東進ブックス・大岩秀樹著): https://www.toshin.com/books_renewal/books/detail/1345
– 英文法ポラリス[0 基礎レベル](KADOKAWA・関正生著): https://www.kadokawa.co.jp/product/322208000918/
– 英文法ポラリス[1 標準レベル](KADOKAWA・関正生著): https://www.kadokawa.co.jp/product/321611000800/
– 英語長文ポラリス[1 標準レベル](KADOKAWA・関正生著): https://www.kadokawa.co.jp/product/321604000262/
Q. 大岩とポラリス、両方買う必要はありますか?
中学文法から不安がある人は、大岩からポラリスへ進む王道ルートで両方使うのがおすすめです。すでに高校文法の基礎知識がある人は、ポラリスだけで進めても問題ありません。
Q. ポラリス0はどのレベルの人向けですか?
ポラリス0の基礎レベルとは入試問題演習としての基礎という意味です。中学文法に不安がない人が、高校英文法を入試問題形式で演習し直す入り口として使うのに向いています。
Q. 大岩を終えたら、そのままポラリス1に進んでいいですか?
大岩で文法の全体像を理解したあとは、まずポラリス0で入試問題形式に慣れてから、ポラリス1(標準レベル)に進むのが無理のない流れです。段階を飛ばさないことをおすすめします。
Q. 大岩とポラリスは長文の参考書もありますか?
はい。大岩には英語長文編、ポラリスには英語長文ポラリス(0基礎から3発展までの4段階)という続編があります。文法を終えたあと、同じシリーズの長文教材に進むと解説のトーンが一貫していて移行しやすいです。