松田塾長のお悩み相談コーナー「毎日塾長!」 塾長のような、生徒に信頼される教師になりたいです!
勉強はもちろん、人生や恋愛まで、生徒のさまざまな悩みと本気で向き合い続けるリオン。
本コーナーでは、松田塾長と生徒たちのコミュニケーションの一部を特別公開!松田塾長からの“心に響くヒント”をお届けします!
●今回のお悩みさん
野口寛隆さん
<合格>
芝浦工業大学システム理工学部数理科学科
中学校3年生でリオンに入塾した野口君。ネガティブで人前に立つのも得意ではなかったそうですが、松田塾長と出会って自分に自信を持てたのだとか。将来の夢は数学教師になることなのだそうですが…。今回は、将来の夢に関する相談です。
Q.松田塾長のような教師になるには?
僕は、将来数学の教師になろうと思っています。大好きな数学の楽しさを色んな人に知って欲しいからです。松田塾長のように、たくさんの生徒に信頼される教師になりたいのですが、どうしたらいいでしょうか。
鍵は、きみの過去にあり。
リオンに来た頃の野口君は、とにかくネガティブだったね。「無理です」「できません」が口癖で、自分のマイナス点ばかりを見ていた。最初から自分に限界を作ってしまっていたんだ。私は、その性質を改善しないと成績は伸びないと思ったよ。だから、君が「できない」と言うたびに、「できないと言うな。君ならできる」と言い続けたし、人前に立って話す機会もたくさん作った。野口君に色んな可能性があることを知って欲しかったんだ。
野口君が、人と接点を持つことに苦手意識を持ってしまった理由のひとつには、滑舌の問題もあったんじゃないかと思う。人に笑われたくなくて、臆病になってしまうのはわかるよ。でも一歩踏み出して初めて、新しい景色が見えてくることもあるんだよね。
最初、君はとてもイヤそうだったけれど、ひとつ経験するたびに自信を付けていくのが、表情からも見て取れた。比例するように、成績もぐんと伸びていったね。最初の君からは想像もできない成長だったと思う。自分で自分を切り開いて、第一志望校への合格を摑み取ったんだ。
人にプラスを与えられる存在に。
今年、リオン全体の成績が上がったのは、野口君の影響がとても大きいと思う。受験が終わると、ほとんどの生徒は塾に来なくなるけれど、君は受験が終わっても夜遅くまで自習をしていたね。
住んでいる我孫子から、わざわざ千葉校まで来て、後輩たちにアドバイスをしてくれたり、まだ入試が残っているメンバーのために、お菓子を買って配ってくれたりもしていた。「みんなに頑張って欲しい」という気持ちで接してくれているのが分かるから、周囲もポジティブになっていく。君の幸せオーラを、みんなにお裾分けしてくれていると感じたよ。
他の学習塾では、仲間は受験のライバルだけれど、リオンではそうじゃない。私は「チームメイト」だと思っている。だから、『今だけ』『自分だけ』という考え方が嫌いなんだ。野口君はそれを良く覚えていて、みんなで良くなっていくための実践をしてくれている。人にプラスの影響を与える存在になることも、教師として大切なことだね。
数学をとことん好きになれ。
野口君が、数学の本当の楽しさを生徒たちに伝えたいのであれば、野口君自身が、心から数学を楽しいと思って教えることが大切だ。どんな問題でも解いてみせる実力と、数学に対する心からの愛情があれば、難しいことでも噛み砕いて、相手に分かりやすく伝える事ができる。勉強が苦手な生徒にも、数学の面白さは必ず伝わるよ。
例えば、私は以前、野口君にTOEICの点数の伸ばし方を聞かれて、文法を理解すれば点数を伸ばしやすいことや、1問につき●分で回答すれば良いことなどを教えたよね。私は教えることが好きだから、みんなに点数を伸ばす楽しさを知って欲しくて、TOEICだけじゃなく、色々なテストについてとことん研究している。全てを把握しているから、ポイントを分かりやすく伝えることができるんだ。
単純な事を複雑に伝えたり、難しいことを難しく伝えられる人は、世の中にごまんといる。でもそんな人は本物じゃない。
野口君は、リオンでの4年間や、仲間達の姿からも、本物になるためにどれだけの努力が必要かということを見てきたんじゃないかと思う。これからも、他の追随を許さない「本物」を目指して、たくさんの経験を重ねて欲しいね。
人生経験を磨き、「本物」を目指せ。
「本物」の教師になるためには、数学とは全く関係ない分野にもどんどん挑戦していくことが大切だ。大学へ行ったら、色々な人と関わって、たくさんの経験を重ねよう。一見数学とは関係のないことのように見えることを、多角的に捉えて数学の観点から考えることが、本物になるためのひとつの道のりだ。
また、名選手が名監督になるとは限らないように、我が道だけを歩んできたエリート教師が、素晴らしい教師になれるかと言えばそうではない。教師には、クラス全体を見渡せる視野の広さや、生徒のウィークポイントを見つけて変える力だって必要だ。その時に役に立つのは、野口君の人生経験なんだよ。
今後、君が教え子達を導くことになった時は、かつての自分を思い出してごらん。勉強ができない生徒の気持ちも、ネガティブになってしまう生徒の気持ちも理解してあげられる。それを乗り越える方法も、乗り越えた時の気持ち良さも全て知っているんだ。それは、野口君にしかない強みだと思うよ。